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アフガンで用水路建設、武装勢力に銃撃されて死去した医師・中村哲さんのドキュメント「荒野に希望の灯をともす」リバイバル上映決定

2024年8月13日 14:00

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中村哲医師の生きざまを追う
中村哲医師の生きざまを追う

アフガニスタンとパキスタンで35年に渡り医療支援や用水路建設に尽力し、2019年に何者かの凶弾に倒れた中村哲医師の生の軌跡を追ったドキュメンタリー映画「劇場版荒野に希望の灯をともす」。観客動員数10万人を突破したことを記念し、8月31日からポレポレ東中野でリバイバル上映が決定した。

2022年7月の公開以降、全国67の劇場に広がり、その後各地で開催されている自主上映会でも盛況が続く本作は、病や貧困に苦しむ人々に寄り添い続けた中村哲医師のドキュメンタリー。テレビなどで放送された映像に、未公開映像、最新の現地映像も加えて劇場版として再編集したもの。谷津賢二監督の舞台挨拶も予定されている。

医師・中村哲さんは、アフガニスタンとパキスタンで35年にわたり、現地の人びとにその誠実な人柄が信頼され、医療支援が順調に進んでいた2000年、アフガニスタンの地を大干ばつが襲う。農業は壊滅し、人びとは渇きと飢えで命を落とす中、中村医師は医療で人びとを救うことに限界を感じる。そこで彼は医療行為のかたわら、大河クナールから水を引き、用水路を建設するという事業をスタートさせる。しかし2019年、アフガニスタンで用水路建設に邁進するなか武装勢力に銃撃されてしまう……。8月31日~9月13日、ポレポレ東中野でリバイバル上映。

谷津賢二監督コメント

私たちの映画を観て下さった皆さん、そして上映を担って下さった劇場と自主上映会の皆さんへも、心からの御礼を申し上げます。ありがとうございました。2年間で10万人もの方々に観ていただいたこと、とても嬉しく思うと同時に中村医師のことを伝え続ける責任の大きさに、身の引き締まる思いでいます。昨夏、観客動員数 5万人を超えた時に「なぜこれほどまでに沢山の方々がこの映画を観て下さったのか」と自問をしました。そして今10 万人を超え、さらに深い自問をしています。それではその答えは何なのか。私はこんなことを考えました。いま私たちの日本、そして世界を見渡すと、残念ながらほとんど「希望」が見当たりません。極端な政治不信、急速な物価高騰、終わらないウクライナ戦争とガザの惨劇…、こうした不穏な事象に日々さいなまれ、私たちはどこに向かっているかと想わざるを得ません。そんな中で中村医師が書き遺した次の言葉に改めて励まされ、希望を持ったのです。そして、この言葉通りに中村医師は生きたからこそ、多くの人が中村医師をそして私たちの映画を支持して下さっている。それが10万人という数字への答えだと思ったのです。

『血なまぐさいニュースが多いですが、この中にあっても、人々の幸せを願い、少しでも良心的に生きようとする者も少なくありません。そうした人の温かさこそが、かろうじて世界の破局を防ぎ、私たちをつないでいるのだと、最近考えます。』中村医師が言う通り、世界の破局を防ぐのは人々の「良心」であり「温かさ」なのだと私は確信しています。アフガンで命を燃やし、魂こがして人々に手を差し伸べた中村医師。その温かで真摯、そして鮮烈な生き様が私たちが進むべき道を示してくれると信じ、上映を続けて行きたいと思います。この機会に、ぜひポレポレ東中野にてご覧いただけたらと思います。

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