アリ・アスター監督「ボーはおそれている」公開記念 「#ワタシはおそれている展」 開催
2024年1月19日 13:00
アスター監督作品「ミッドサマー」「ボーはおそれている」の公式ポスターを手がける画家・ヒグチユウコ氏、グラフィックデザイナー・大島依提亜氏によるこれまでに発表したポスターが展示されるほか、「未体験の『恐れ』を味わう旅に出よう」というテーマをもとに、新作アート作品の展示や、会場に訪れることで作品づくりに関わることができる参加型の企画展となっている。
また、「#○○はおそれている」というお題をうけて創られた、新たなアート作品も展示される。今回のポップアップ展のために新作アート作品を発表するのは、アーティストのとんだ林蘭氏と岸裕真氏。
コラージュ、イラスト、ペインティング、立体、映像など、幅広い手法を用いて作品を制作し、渡辺直美、あいみょんとのコラボレーションなどでも話題のとんだ林蘭氏は、立体作品の展示を予定する。今回の参加にあたって、「『恐れ』というネガティブなテーマで作品を作ったことが無かったので、やってみたいと思いました。ニュートラルな印象に『恐れ』を落とし込めたらと思いました」とコメントを寄せた。
人工知能(AI)を用いてデータドリブンなデジタル作品や彫刻を制作する岸裕真氏は、もともとアリ・アスター監督の映画作品に影響を受けていたという。参加にあたって、「今回、映画とは別のレイヤーで展開するひとつの物語装置と捉えて、この展覧会に参加します。人間とは別のアルゴリズムで思考するAIたちと、特異な華を添えられたらと思います」と話している。
参加型の展示には、参加者が映画の世界の中に入り込めるような仕掛けや、SNSでの投稿と連動した展示物で会場内を飾っていくコーナーのほか、劇中と同じシーンのフォトスポットなどを展示。会場となる「澁谷藝術」の併設レストラン「RISTORO神南」でのコラボメニューの展開も予定している。
「ボーはおそれている」は2月16日に全国公開、R15+指定。「#ワタシはおそれている展」は2月9日~12日まで、東京・澁谷藝術で各日午後1時~午後7時まで開催。 入場料は無料。とんだ林蘭氏、岸裕真氏のコメントは以下の通り。
「恐れ」というネガティブなテーマで作品を作ったことが無かったので、やってみたいと思いました。ニュートラルな印象に「恐れ」を落とし込めたらと思いました。映画「ボーはおそれている」を観ながら「恐れ」とは「安心や退屈」とものすごく近くにあり、表裏一体だと感じました。
ひとつの世界を外から眺める残酷さと可笑しさが、アリ・アスター作品の魅力だと思います。一本の映画世界をきっかけに、知覚できなかった外部の世界へ創造を手招きするこのアリ・アスター映画は、僕を含め多くのファンをブラックホールのように惹き付けてきました。今回、映画とは別のレイヤーで展開するひとつの物語装置と捉えて、この展覧会に参加します。人間とは別のアルゴリズムで思考するAIたちと、特異な華を添えられたらと思います。
今回、AIたちと共に聖母子像を描いた絵画作品を中心に、小規模な演劇的インスタレーションを展示します。宗教画の歴史において何度も描かれてきたモチーフである聖母子像を、私たち人間が築き上げてきた信仰を全く考慮しないAIプログラムたちによって異化・再解釈し、人間社会から自由な信仰と、親子の関係性から離れた母子愛のあり方について考えながら制作しています。
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