山田涼介、ちょっぴりすねる ピアノ連弾で“仲良し”浜辺美波&野村周平に「僕だけ蚊帳の外」
2024年1月10日 20:43

山田涼介が主演し、ヒロイン役で浜辺美波が共演する映画「サイレントラブ」の完成披露試写会が1月10日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、山田、浜辺とともに、野村周平、古田新太、内田英治監督が出席した。
本作は、「ミッドナイトスワン」で日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した内田監督がオリジナル脚本を手掛けたラブストーリー。ある出来事をきっかけに声を捨てた青年が、目が不自由になり夢が途絶えかけている音大生が静かに思いを紡いでいくさまを描き出した。
大勢の観客で埋まった客席内に山田たちが登場すると会場からは大歓声。ステージに登壇した山田は「いよいよ皆さんに観ていただく日が来たなと思いました」と晴れやかな顔であいさつ。続く浜辺も「撮影自体は1年半くらい前なので、忘れているところも多くて。遠い昔のような感じもするんですが、今日は皆さんと一緒に思い出しながらお話ししていきたいと思います」と笑顔を見せた。

山田が演じるのは、ある出来事をきっかけに声を捨て、毎日をただ生きているだけの青年・蒼。このチャレンジングな役柄を演じるにあたり、「準備という準備はあまりしないで、フラットなまま現場に行って。現場で感じたものや、その場で触れたものをその場で表現しようと思いました。初日に監督からは死んだ魚のような目をしてほしいと言われ、それはどういう目なんだろうと思ったりもしましたが、でも初日にふと、自分の中に落とし込めた瞬間があって。そこからは沢田蒼として生きることができたなと思っています」と振り返った。
それに対して内田監督が「本当に存在を消されていたので、現場ではよく『どこにいるんだ?』と探してましたね。意外に近くにいたんですけど」と明かす。か細い声で「『ここにいるよ』と言ってましたね」と笑った山田に、客席からは思わず「かわいい……」という声も。その様子を見た内田監督は「そういうやりとりはいっぱいあったと思いますね」と付け加えた。
「あまり観たことがないラブストーリーになったかなと思います」と語る山田。本作を引き受けた理由について「脚本が素直に魅力的だったというのもありますし、自分にとって声を発さない役も、浜辺さんとラブストーリーをやるという関係値も今しかできないだろうし。これは今の自分に必要な作品なんじゃないかなと思って、オファーを引き受けさせていただいたということですね」とコメントした。

一方、不慮の事故で視力を失い、絶望の中でもがく音大生・美夏を演じた浜辺は、「まずピアノの先生について、3カ月ほど前から必死に練習を重ねました。あとは後天的に目が見えなくなる女性の役だったので、監督、スタッフさんとともに、どういう見え方がするのかとか、白杖の使い方を教えていただいたり、といった基礎をつくりあげた後は、現場で、山田さんや、野村さんたちと会った瞬間にどういう感じ方をするのか、ということに身を任せたような気がします」と述懐した。
劇中で蒼と美夏は指先、体温でコミュニケーションをとることになる。浜辺は、その点について「台本を読んでる限りでは、指先、体温でコミュニケーションをとるという書いてあったんですが、どれくらい近い距離でいると人の体温を感じられるのだろうかというのが分からなくて。不安な部分もありました」と明かす。
ところが、実際に現場に入ると「でも近い距離に山田さんや野村さんがいらっしゃると、本当にどちらか分かるんじゃないかというくらいに違いを感じることができて。この台本の説得性が増して、納得できたので、心配せずにすることができました」という。さらに「現場ではふたりの存在感の大きさを感じることも多かったですし、基本的に2人ともあったかい存在でいてくれたので、スムーズに入っていけた感じがします」と語っていた。

本作でラブストーリーに挑戦した思いについて質問された内田監督は、「今の時代はいろいろと情報が多いじゃないですか。そんな中でとても静かな作品をつくりたかったというのもあります。それとラブストーリーって、映画の中ではとても多いジャンルなんですけど、自分がやったことがなかったので、やってみたかったということもあります」と返答。
さらにピアノをモチーフとした点については「ピアノをベースにした映画は10年くらい前からやりたいと思っていたんですが、なかなか形にならなくて。でも今回はようやくチャンスに恵まれて。皆さんともお会いできて、一気に撮影になったという感じですね」としみじみ。しかし浜辺や野村が常に練習している姿を見て、「心が痛くなった」と明かした。

そんな内田監督に対して「そんなこと思ってたんですか」と驚いた様子の浜辺。野村も「ピアノが弾けるようになったので、楽しくなってきちゃって。現場でも練習してきたんだぞ、俺らは、というのを見せたかったんですよね」と笑うと、浜辺も「ちょっとピアノの前に行くと、(野村とふたりで)すぐに連弾をはじめちゃうんですよね」と和気あいあいとした様子だ。
そんな2人の様子を見ていた山田。「僕だけ蚊帳の外ですよ」とちょっぴりすねた風に話すと、会場はドッと沸いていた。
「サイレントラブ」は、1月26日から全国公開。
フォトギャラリー
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ガンニバル
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」にハマるのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー

BETTER MAN ベター・マン
【観ないとぜっったい後悔する】「グレショ」監督最新作!ラスト5分の破壊力に、感動を超えて放心状態
提供:東和ピクチャーズ

シリーズ未見の人が観たら…
【大好きなやつでした】不覚にも“秒”で沼にハマって大変なことになった話
提供:ツインエンジン

すごすぎて言葉にならない映画
【社会現象「パラサイト 半地下の家族」の次はこれ】“超痛快逆襲エンタメ”でアドレナリン全開
提供:ワーナー・ブラザース映画

映画料金2000円は高すぎるだろ!!!!
【…というあなたに】知らないと損な“1250円も安く観る裏ワザ”、ここに置いときます
提供:KDDI

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

聞かせてくれ、「ガンニバル」の感想を――
【感想投稿で豪華賞品が当たる】ちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)