“海のラブラドールレトリバー”ことブルーバックとは? 「ブルーバック あの海を見ていた」制作の舞台裏を紹介
2023年12月27日 14:00

ミア・ワシコウスカ主演で、オーストラリアの豊かな海に育まれた母娘の絆を、環境保護のメッセージを込めて描いたヒューマンドラマ「ブルーバック あの海を見ていた」。12月29日の公開を前に、劇中に登場する巨大魚ブルーバックについてキャストと制作スタッフが語るインタビュー映像と、生きものクリエイターぬまがさワタリによる図解イラストが公開された。
人気作家ティム・ウィントンのベストセラー小説を原作に、ロバート・コノリー監督がメガホンをとった本作は、ターコイズブルーに彩られた映像美とともに描き出す、母娘で紡ぐ故郷の海への想い、豊かな恵みをもたらすオーストラリアの海に育まれた少女が、成長を遂げていく軌跡を描く。

ブルーバックと呼ばれるのは、西オーストラリア州に生息しベラ科の一種であるウエスタン・ブルーグローパー。体長は約1.5メートル、体重は約40キロにも達し、約70年は生きられることがわかっており、ダイバーと出会うと犬のようにとても人なつこく好奇心旺盛なところが人々を魅了すると言われている。
公開された映像では、コノリー監督が「原作の中で描かれたブルーバックを再現するため、どのように見せるのか、魚の操り人形を作り魚らしく水中で再現できるか悩んだ」と語る。「ウォーキング with ダイナソー」(13)で知られるオーストラリア・メルボルンを拠点とするクリーチャー・テクノロジー社とタッグを組み、驚くべき模型を作り上げた。同社のソニー・ティルダ―ス氏は、「グローパーには犬のような習性があり、美しい目で好奇心旺盛に周囲を見ている、魚の中ではかなり知能が高い方だろう」と説明する。「1.5メートルほどになり、人をおびえさせる怖さも備えつつ、少女と仲良くなるのだからフレンドリーさも必要だ」と述べる。

彫刻家のポール・スミッツが小さな粘土の模型から用意し、大型の模型を経て実際の人形を作成していく工程、しなやかな皮を開発し水になびくシリコーン製の皮やうろこの再現は大変見事なものだ。実際の撮影では、水上で4人が作業。3人で魚を動かし1人が全体をコントロール、水中のため電気は使えずワイヤーケーブルで操るという、昔ながらの機械仕掛けの撮影法だった。
アビー役のミア・ワシコウスカは「当然CGでやると思っていた。ワクワクしたわ、リアルで驚いた」「水にいれた瞬間、その素晴らしさに驚いたわ。本当に自然に見えた。操り人形だってことは忘れて、本物の魚といる気分になれた」と興奮気味に語る。

また、「ゆかいないきもの超図鑑」で知られる生きものクリエイター、ぬまがさワタリの図解では、ナポレオンフィッシュやホンソメワケベラとも同じ仲間であることや耳石とよばれる耳の骨、産まれた時は皆メスであること等、独特のユーモアとセンスでブルーバックの生態が説明されている。
本作のためにリアルに作成されたブルーバックという魚を知り、自然な動きを見せる胸びれや背びれを是非スクリーンで確認してほしい。
映画は12月29日からYEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開。
(C)2022 ARENAMEDIA PTY LTD, SCREENWEST (AUSTRALIA) LTD AND SCREEN AUSTRALIA
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