映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック
その他情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

「一緒に子育てしませんか」 実の母と見知らぬ若者達に育てられた子どもが考える“共同保育”の可能性

2023年11月29日 11:00

リンクをコピーしました。
加納穂子さんと幼少期の土さん
(C)2019 おじゃりやれフィルム

阪神淡路大震災、そして地下鉄サリン事件が起こった1995年。

生後8カ月の男児を抱える22歳のシングルマザーが、東京・東中野周辺で「あなたも一緒に子育てをしませんか」とビラをまいた。

「何か面白そう」と感じた若者が少しずつ母子2人で住むアパートに集まり、シフトを組み、乳児の面倒を見た。その多くは男性で、育児経験があるわけではなかった。

彼女・彼らはやがて自らを「沈没家族」と名付けた。「共同保育」の先駆だ。それから約30年。その沈没家族・共同保育で育てられた加納土(かのう・つち)さんは、大人になって自らの生い立ちをドキュメンタリー映画にした。29歳になった今、当時を振り返る。


※沈没家族の風景が収められた『沈没家族 劇場版』予告編

●妊娠中から「共同保育」を思いつく

沈没ハウスの当時の様子。前列最左が穂子さん、その右隣が土さん
  土さんの母であり、冒頭に登場したシングルマザーの名前は加納穂子(かのう・ほこ)さん。1972年、神奈川県川崎市生まれ。今年51歳。高校卒業後に進んだ夜間の写真専門学校で男性と出会い、鎌倉で同居し、土さんを身ごもる。

妊娠中から「共同保育」を思いつき、鎌倉駅前でビラ配りを始めるが、受け取ってくれる人はほとんどいなかった。さらに男性との関係もこじれたことから、土さんとともに鎌倉を離れ、東中野に移り住んだ。

配られていたビラ。「私は土に会いたいから土を産んだのです」と書かれている。
(C)2019 おじゃりやれフィルム

そして生後8カ月の土さんを抱えながら、東中野周辺で「一緒に子育てをしませんか」と再びビラをまいた。これをきっかけに集った若者たちの協力を得て、穂子さんは昼間働き、夜は写真の専門学校に通った。

穂子さんのは児童書の編集者の信雄さんで、母は女性史研究者の加納実紀代さん(ともに故人)。 独自の育児論には、両親の影響が強かったのかもしれない。


●数人の若者と共同生活スタート

写真の専門学校を卒業したが、共同保育の生活は継続させたいと考えた。何よりも“楽しかった”からだ。土さん2歳半、穂子さん24歳の時、母子2人で住んでいたアパートから引っ越すことに。そして、また別の1組の母子と、数人の若者で、3階建てのアパート(通称・沈没ハウス)を借り切って、さらに本格的な共同生活を始めた。

沈没ハウスはおよそ築30年(当時)。1階には広いリビングと風呂・トイレ。2階に2部屋、3階に3部屋。さらには東京都庁など新宿の夜景が一望できる屋上があった。

映画に登場する“沈没ハウス”の様子
(C)2019 おじゃりやれフィルム

部屋によって広さや賃料はまちまちだが、穂子さんと土さんの 部屋は6畳、家賃は約4万円。JR東中野から徒歩約8分。新宿駅までは2駅という好立地。穂子さんの当時の月収は12.3万円 、それに児童扶養手当と新宿区の手当が5万円。都内では安い家賃、共同保育人の存在は心強かったに違いない。


●私たちの名前は「沈没家族」

今で言うシェアハウス。この共同保育という子育ては当時、“新たな家族の形態”として注目を集め、テレビでも特集番組が組まれた。彼女たちは自分たちを「沈没家族」と名付け、穂子さんは約7年間、沈没ハウスで生活していた。

沈没ハウスの住人が約10人、外から保育人として熱心に参加してくれた人が約10人。さらに不定期に訪れる人々もあわせると、正確な総参加人数は幼少期の土さんが把握しきれないほどだった。そして、保育人には面接はなく、給与があるわけでもなかった。

子ども時代の土さん
(C)2019 おじゃりやれフィルム

子育てに統一的なルールもあまりなく、とても開かれた場所だった。とはいえ集まる人は、ビラなど手渡しができる範囲(90年代後半でインターネットもまだ普及しきっていない)であり、最低でも穂子さんらの“友だちの友だちの友だち”程度の関係値はあった。加えて、初めて来た人と土さんら子どもたちが1対1にならないようにはしていたそうだ。


●保育人たちは何を思っていた?

ルールがあまりない代わりに、保育人たちは、その日の土さんの様子や初めての子育ての感想をノートにつづっていた。

「土君とは気が合う。よくしてやりたいと思う」

「今日初めて土に名前を呼んでもらえた(気がする)。超ウレシかった」

「子育ては一人でするよりみんなでする方が楽しいはず」が穂子さんの考え。毎月1回、全員が集まり、食卓を囲んで、いろんな話に花を咲かせる。中には「たまたま一緒に住んでいて、暇だから(共同保育をする)。オレは近所のおっちゃん、あんちゃんのように接したい」という人もいた。

土さんが監督した映画『沈没家族劇場版』本編では、成長した土さんが“保育人たち”と再会するシーンも映し出されている
(C)2019 おじゃりやれフィルム

慣れない成人男性が赤ん坊の面倒を見た。乳児期は誤飲、やけど、転落、感電など不慮の事故が起こりやすいが、土さん自身は幸い、大きなけがや事故に遭うことなく、健やかに育っていった。

そんな沈没ハウスでの生活は土さんが8歳の時、突然、終わりを迎える。土さんが成長し保育の必要性が薄くなり、部屋も手狭になったことや、そもそも穂子さんが「都会の生活に飽きた」こともあり、八丈島に引っ越しした。縁もゆかりもない八丈島を選んだ理由は、ただ一言「遠心力」だったそうだ。土さんは大人たちとの別れに涙した(なお、沈没ハウスの共同保育自体は、その後もしばらくは続いていたそうだ)。

では、共同保育で育った土さんは現在、どう過ごしているのだろうか?


●共同保育で育った子どもの“今”

加納土さん(2023年時点)

土さんは八丈島に引っ越した後、中学、高校へと進学し、社会問題に関心を持った。八丈島はレンタルビデオ屋も映画館もなかったが、高校3年時に穂子さんの影響を受けドキュメンタリー映画という表現に出合い、のめり込み、大学時代には上京し映画制作を学んだ。

2017年、大学の卒業制作として、自身の幼少期を題材にしたドキュメンタリー『沈没家族』を監督。 映画は若手映画監督の登竜門である「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」で審査員特別賞を受賞。再編集した『沈没家族 劇場版』は全国各地のミニシアターで上映された。

土さんと穂子さん(2022年時点)

現在、29歳となった土さんは、母親を尊敬の念を込めて「穂子さん」と呼ぶ。共同保育の経験は強く記憶に残っているようだ。

「穂子さんは22歳のシングルマザーで、ポジティブな意味で共同保育に希望や楽しさを感じて、当時それをはじめました。けれど後から振り返ると、『あの時“沈没家族”がなかったらやばかったかも』とも語っていました。ずっとアパートに子と2人だけの生活だったら、もしかしたら自分だって虐待やネグレクトをしていたかもしれない、と」

穂子さんと土さん(映画本編)
(C)2019 おじゃりやれフィルム

「八丈島での生活は、普通の母子家庭と同じ。そこで、むしろ、沈没家族のへんてこさが際立ったというか、大切さが分かったような気がします。沈没家族の時は学校から帰っても、いつも大人がいたし、遊んでくれましたから」

「(共同保育は)多様な価値観を見せてくれ、感じさせてくれるものでした。同時に僕と、穂子さんを生き延びさせてくれたものだったと思っています」

映画では実の父親“山くん”との交流も映し出されている
(C)2019 おじゃりやれフィルム

そして沈没ハウスには、土さんのほかに2人の子どもがいた。映画『沈没家族 劇場版』にも登場するめぐさんは土さんの2歳年上。映画製作を機に再会し、今も友人関係が続いている。

「めぐは『自分の母親にすごく怒られた時に違う部屋に行けば、甘やかしてもらえた。親と学校の先生以外にも、逃げられる場所があったのはよかった』と話していました。彼女も肯定的だと分かって、僕もうれしかったです」(土さん)


●“現代の共同保育”との出合い

土さんが映画を作ったのは、沈没ハウスへのノスタルジーでもある。そんな映画を上映中にゲームクリエイターの栗山和基さんが訪ねてきた。栗山さんはシェアハウス「東京フルハウス」の主催者。 3階建ての1軒家をシェアハウスとし、夫婦で子育てをしている。ここには家族を含む男女14人が暮らしている。

東京フルハウスの様子2023年10月、6歳誕生日会(下段左が栗山和基さん)

栗山さんは『沈没家族 劇場版』に共感し、ブログにこう記している。

「私がシェアハウス子育てをして一番イイコトだと痛感するのは、親とほとんど同レベルで、一緒に成長を喜んでくれる人が増えることだ」

「一緒に子どもの成長を喜べる人がたくさんいるのって、最高に幸せなんだ」

「親がゴキゲンだと、子どもも伸び伸びとした気持ちで過ごせて、家中がハッピーになる、というサイクルが生まれるのです」

『沈没家族劇場版』公開時のポスター

土さんも「異なるところもあるけど、家の中に当たり前に親でも先生でもない人がいるという点では、東京フルハウスは沈没ハウスの現代版だなと思いました。栗山さんは、不特定多数の大人と一緒に暮らすと、子どもはどう考え、育つのかということを気にされていました。なので 、まあ『僕の場合はこんな感じになりましたよ』と(笑)」と話す。


●“普通に話せる他者”の大切さ
穂子さんと土さん
(C)2019 おじゃりやれフィルム

土さん自身も30歳を目前に控え、友人の子どもと接する機会が多くなってきた。一緒に食卓を囲みながら、以前とは違う視点で、共同保育の良さを感じることができるようになっている。

「自分の家庭というのはまだわからないんですけど、最近、友だちの子どもと会う機会が急に増えてすごく楽しいです。沈没家族で保育に来ていた大人たちはこんな感じに近かったのかなと、最近、ほんの少しだけど理解できるような気がして、それは映画を撮った時にはなかったことでした」

穂子さんと土さん(2022年1月時点)
(C)2019 おじゃりやれフィルム

子育て中の友人一家との交流を通じて、「保育人」の気持ちも知ることができた。

「子どもの世話をすると、手が増えて親が助かるという点もあるけど、親にとっては『母親モード・親モード』にならず自分の家の中で“普通に話せる他者”がいるのはありがたい、と言ってもらえたのも発見でした。沈没家族の大人たちは、僕もだけど、母である穂子さんたちも、そういう面で救っていたんだろうなと思います」


●家族とは?「言語化しなくても」

(C)2019 おじゃりやれフィルム

土さんにとって、家族とは説明が難しいものだという。

「『家族』っていうと、ここからここまでの範囲って決める気がするけど、自分にとってはその境がとても曖昧で、だから『家族』と表現することが少ししっくりこない気がするんですよね。そう感じる人って他にもいるように思う。いろんな関係性があるけど、『家族とは何か』は、言語化しなくてもいいような気がします」

2022年、取り壊されることになった沈没ハウス

一方、土さんは穂子さんを「圧倒的に特別な存在」と評する。

変えようのない血縁関係の「母」「」はあるが、まずあるのは、人と人との関係。穂子さんが教え、示してくれたことはそういうことだったと考えている。


加納土(かのう・つち) 1994年生まれ、神奈川県出身。武蔵大学社会学部メディア社会学科の卒業制作として2015年から撮影を始め、完成した作品はPFF等の映画祭で評価された。2019年『沈没家族 劇場版』が全国の劇場で公開される。2020年には改めて自らの生い立ちを振り返った、書籍『沈没家族 子育て、無限大。』が筑摩書房より刊行された。

[取材・文=平辻哲也、企画・構成=映画.com編集部(岡田寛司、尾崎秋彦)]

※この記事は、映画.comによるLINE NEWS向け特別企画です。

加納土 の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

コンコルディア Concordiaの注目特集 本日配信開始 注目特集

コンコルディア Concordia NEW

“20年間、犯罪が起きていない町”で殺人事件が起きた――熱烈にオススメしたい社会派AIサスペンス

提供:hulu

レッド・ワンの注目特集 本日公開 注目特集

レッド・ワン

見たことも聞いたこともない物語! 私たちの「コレ観たかった」全部入り“新傑作”誕生か!?

提供:ワーナー・ブラザース映画

十一人の賊軍の注目特集 注目特集

十一人の賊軍

【本音レビュー】嘘があふれる世界で、本作はただリアルを突きつける。偽物はいらない。本物を観ろ。

提供:東映

知らないと損!映画料金が500円になる“裏ワザ”の注目特集 注目特集

知らないと損!映画料金が500円になる“裏ワザ”

【仰天】「2000円は高い」という、あなただけに教えます…期間限定の最強キャンペーンに急いで!

提供:KDDI

グラディエーターII 英雄を呼ぶ声の注目特集 注目特集

グラディエーターII 英雄を呼ぶ声

【人生最高の映画は?】彼らは即答する、「グラディエーター」だと…最新作に「今年ベスト」究極の絶賛

提供:東和ピクチャーズ

ヴェノム ザ・ラストダンスの注目特集 注目特集

ヴェノム ザ・ラストダンス

【最悪の最後、じゃなかった】最高の最終章だった…エグいくらい泣いた感動体験、必見!

提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

八犬伝の注目特集 注目特集

八犬伝

【90%の観客が「想像超えた面白さ」と回答】「ゴジラ-1.0」監督も心酔した“前代未聞”の渾身作

提供:キノフィルムズ

関連コンテンツをチェック

シネマ映画.comで今すぐ見る

HOW TO HAVE SEX

HOW TO HAVE SEX NEW

ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。

愛のぬくもり

愛のぬくもり NEW

「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。

卍 リバース

卍 リバース NEW

文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。

痴人の愛 リバース

痴人の愛 リバース NEW

奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。

凶悪

凶悪 NEW

死刑囚の告発をもとに、雑誌ジャーナリストが未解決の殺人事件を暴いていく過程をつづったベストセラーノンフィクション「凶悪 ある死刑囚の告発」(新潮45編集部編)を映画化。取材のため東京拘置所でヤクザの死刑囚・須藤と面会した雑誌ジャーナリストの藤井は、須藤が死刑判決を受けた事件のほかに、3つの殺人に関与しており、そのすべてに「先生」と呼ばれる首謀者がいるという告白を受ける。須藤は「先生」がのうのうと生きていることが許せず、藤井に「先生」の存在を記事にして世に暴くよう依頼。藤井が調査を進めると、やがて恐るべき凶悪事件の真相が明らかになっていく。ジャーナリストとしての使命感と狂気の間で揺れ動く藤井役を山田孝之、死刑囚・須藤をピエール瀧が演じ、「先生」役でリリー・フランキーが初の悪役に挑む。故・若松孝二監督に師事した白石和彌がメガホンをとった。

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版

セルビアンフィルム 4Kリマスター完全版 NEW

内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。

おすすめ情報

映画.com注目特集 11月8日更新

映画ニュースアクセスランキング

映画ニュースアクセスランキングをもっと見る

シネマ映画.comで今すぐ見る

他配信中作品を見る