旅する映画監督リム・カーワイと巡る全国22館のミニシアター90分の旅
2023年11月21日 09:00

リム・カーワイ(林家威)監督の最新作にして自身初のドキュメンタリー映画となる「ディス・マジック・モーメント」が、11月25日よりシアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開される。
リム・カーワイはマレーシア出身で、大阪を拠点に、香港、中国、バルカン半島などで映画を製作し、どこにも属さず彷徨う“シネマドリフター(映画流れ者)”を自称する映画監督。未知の場所をひとりで訪ね、その場所の人々と出会い、その土地の、その瞬間を切り取っていく制作スタイルは、リム監督作品の大きな魅力となっている。
2022年、コロナ禍のミニシアターを行脚したロードムービー映画「あなたの微笑み」の公開を前に、舞台となったミニシアターに次々と困難が降りかかった。同年4月に首里劇場の金城政則館長が急逝し閉館が決まり、5月にサツゲキが経営は継続するも民事再生法を申請、8月末をもって豊岡劇場が一時休館、8月10日の旦過地区の火災により昭和館が全焼した。そして、ついにリム監督の本拠地大阪のテアトル梅田が9月に閉館が決まる。居ても立っても居られなくなったリム監督は、自らインタビュアーとなって、ミニシアターを駆け巡っていく。

日本のミニシアターは、コミュニティシネマセンターによる「映画上映活動年鑑2022」によれば136館(掲載時点)で、世界でも有数の“独立系ミニシアター大国”と言われる。家族経営、クリーニング店兼映画館、市民がつくる映画館、文化財として観光名所になった映画館など。一概に“ミニシアター”と言っても、その成り立ちや経営は多種多様だが、共通するのは“映画が好き”“映画館が好き”という思いだ。解体が決まった沖縄に現存する最古の映画館、首里劇場の解体前の最後の姿や、再開が決まった小倉昭和館の再建前の跡地など、貴重な映像も収められている。ミニシアターを訪ね、劇場を支える人たちの思いに耳を傾け、見えてきたものとは─―。
リム監督は「ミニシアターが、私の映画監督人生をはじめるきっかけをくれたのです。11作目となる『ディス・マジック・モーメント』は、全国のミニシアター22館を巡った、自身初のドキュメンタリー作品です。前作『あなたの微笑み』(2022)では、売れない自主映画監督“世界の渡辺”が全国のミニシアターを巡りました。今度は私が全国22館のミニシアターを巡り、スクリーンに映し出される“魔法の瞬間”に魅せられた人たちの声を集めてみました」と述べている。
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