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松下洸平「いちばんすきな花」で地上波連ドラ初主演 村瀬健プロデューサー「松下さんにしかない武器は圧倒的な“共感させ力”」

2023年8月30日 05:00

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松下洸平
松下洸平

松下洸平が、10月期にフジテレビで放送される木曜劇場「いちばんすきな花」で地上波連続ドラマ初主演を飾ることがわかった。4人の俳優が主演を務める同作では、多部未華子が主人公の一人・潮ゆくえ役を演じることが既に発表されていた。松下は、主人公の一人となる春木椿(はるき・つばき)を演じる。

完全オリジナル作品となる本作を手掛けたのは、2022年10月期に同局で放送され、社会現象化した「silent」のチーム。村瀬健プロデューサーと脚本家の生方美久が再びタッグを組み、“男女の間に友情は成立するのか?”をテーマに、4人の男女が織りなす“友情”と“恋愛”、そしてそのどちらとも違う“感情”を丁寧に描いていく。演出は、「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」「silent」で村瀬氏と組んだ高野舞監督が担当する。

松下は、2018年の舞台「母と暮らせば」の演技で第73回文化庁芸術祭の演劇部門新人賞を受賞。19年には連続テレビ小説「スカーレット」で主人公の相手役を演じ、一躍話題となった。ここ数年でも「最愛」や「やんごとなき一族」「アトムの童」などの話題作に出演し、「合理的にあり得ない 探偵・上水流涼子の解明」から3クール連続でのドラマ出演となる。なお、映画「ミステリと言う勿れ」(9月15日公開)にも参加している。

松下が演じる春木椿は、出版社で働く会社員。実家が花屋を営んでいることもあり、“ツバキは花屋にないから椿”という理由で椿と名付けられたのだが、そのせいで下の名前を名字と間違えられることもある。また「花は好きだけど、花屋は嫌い」と口にして実家と距離を置くなど、花屋を営む家族に対して少し複雑な感情を持っている。会社ではパソコンが使えない上司の面倒を嫌な顔をせずにみてあげたり、どんなに忙しくても後輩からの相談にはのってあげるなど“いい人”だと思われているが、実際は“人が良いのも仕事ができるのも、めんどくさいことを避けてきた結果でしかない”という思いがあるようだ。

そんな椿には長年付き合っている彼女がおり、いよいよ結婚、新居での新しい生活をスタートしようとしていたある日、その彼女を“彼女の男友達”に持っていかれてしまう。“男友達”が友達ではなかったことを知った椿は「男女の間に友情なんて芽生えるはずがない」ということを思い知らされる。傷心の椿だったが、その後訪れたある出会いをきっかけに、自分が“友達”という存在に求めていたものに気付きはじめる……。

「いちばんすきな花」は、10月より毎週木曜午後10時から放送。松下、村瀬氏のコメント全文は以下の通り。

――出演が決まったときの感想を教えてください。

“こんなドラマを作りたい”とお話を伺い、企画書を拝見して、自分にできることは何だろうと静かに考えました。ご一緒したいと思っていた方々とお仕事が出来ると思うとワクワクしますし、新しい出会いと熱い情熱に囲まれた現場でどんなことが起きるのか想像して、ニヤニヤしてしまいます。そして生方さんの繊細で力強い言葉たちに共感と笑みがあふれました。本を読みながら“わかる。あるある”とうなずき、その中で自分らしく生きようともがく4人の不器用な今がとても愛おしくて、少し切なくて。恋愛ドラマのようだけど、それだけではないし、複雑な話に見せかけて、とてもシンプルなことで笑い合うし、なんとも可愛らしい登場人物たちがいました。

――椿を演じる上で心がけたいこと、意気込みをお願いします。

ポケットのことをポッケと言います。モノをなくさないようにちゃんとしまうけど、どこにしまったかを忘れてしまいます。人と違う自分のことを否定も肯定もせず、迷子になっている人なので、どう演じていこうかまだ考え中です。でもきっと皆さんとお芝居をしたらすぐに見つかるはずだし、楽しんで取り組んでいけたらいいなと思います。

――視聴者の皆さんへメッセージ
 いいことも悪いことも、隠さずに描くドラマだからこそ、共感できる数も多いと思います!どこにでもいる4人なので、そっと見守るように、時に自分ごとのように、秋の夜長、ほほ笑みながら見ていただけるとうれしいです。
【プロデュース 村瀬健(フジテレビ ドラマ・映画制作部)】

“クアトロ主演”という4人が主人公の新しいスタイルを目指すにあたり、キャスティングで最も重視したのは、バランスと組合せの面白さです。“男女の間に友情が成立するかどうか?”について議論している場面を思い浮かべたとき、いちばん面白そうだと思ったのが、多部未華子さんと松下洸平さんの組合せでした。二人がこのテーマでけんけんがくがくしているところを想像しただけで、ずっと見ていたくなるような面白いシーンが生まれる気がしたのです。松下さんもまた、ずっとご一緒したいと思っていた役者さんです。特に、『最愛』の松下さんに強く、強く、引き込まれました。優しさと強さ、柔らかさと硬さ、穏やかさと激しさ、いろいろな“両面”を併せ持ち、そのすべてを見事に、かつ丁寧に表現する繊細な演技力が松下さんのすごさだと思っているのですが、もう一つ、松下さんにしかない武器があると思っています。それは、例えそれがどんなに特殊な物語であっても、見ている人にまるでそれが自分の物語であるかのように感じさせてくれる圧倒的な“共感させ力”です。それが松下さんにはあると思っていて、それこそが松下さんの大きな強さだと思っています。春木椿という男は、人から見たら奇行と思えるような突飛な行動もするけど、本人は至って真面目で真剣で、しかもその上で無自覚に可愛い、という両面どころか何面も何面も持っている不思議な魅力にあふれた人です。松下さんが演じてくださることで、きっと、僕自身が想像している面だけでなく、もっともっといろいろな角度からの“共感”を得られる、圧倒的に魅力的な主人公にしてくれると思っています。まだお伝えできない残りの二人も含めて、ずっと見ていたくなるような不思議にすてきな4人組が生まれるのを、僕自身が誰よりも心待ちにしています。皆さんも楽しみにしていていただけたら、うれしいです。

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