米俳優組合、ストライキ開始
2023年7月14日 15:00

映画会社、テレビ局、配信プラットフォームなど、350社が所属する業界団体Alliance of Motion Picture and Television Producers(AMPTP)との交渉が決裂し、米俳優組合(SAG-AFTRA)がストライキに入った。
米バラエティなどによれば、SAG-AFTRAに所属する16万人の俳優たちは、世界中のすべての映画・テレビ作品の撮影から離れるだけでなく、プロモーションやイベント出席といった宣伝活動も自粛することになる。
ハリウッドの労働組合は3年ごとに労使交渉を行っている。SAG-AFTRAの現行契約は6月30日で満了だったが、契約更改の期限を7月12日まで延期することで合意。しかし、交渉は難航し、米脚本家組合(WGA)に続きSAG-AFTRAもストライキに突入した。WGAとSAG-AFTRAが同時にストライキに入るのは1960年以来となる。SAG-AFTRAの代表フラン・ドレシャーは会見で、スタジオ側からの提案について「中身がない屈辱的なものだった」と明かし、ストリーミング配信やAI(人工知能)により業界のビジネスモデルが変化を迎えるなか今こそ立ち上がるべきで、ストライキに踏み切る以外に選択の余地はなかったと語った。
SAG-AFTRAのストライキは秋頃まで続くと予測する声もあり、7月20日からのサンディエゴ・コミコンだけでなく、8月30日から開幕するベネチア国際映画祭にも影響する可能性がある。
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