“イケおじ”の絶妙な色気! 映画「探偵マーロウ」本編映像披露 年下の、美しい依頼人に誘われて…
2023年6月23日 17:00
映像は、劇場に詰めかけた多くの女性客が「お気に入りのシーン」に挙げているという“淡いロマンス”。ニーソン扮する主人公フィリップ・マーロウが、年下の依頼人と好意を含んだ会話を交わし……という場面だ。
ニーソンの“イケおじ(イケてるおじさんの略)”っぷりや、絶妙な色気、枯れ具合などを心ゆくまで堪能できる内容となっている。
探偵フィリップ・マーロウ。大作家レイモンド・チャンドラーが1930年代に生み出した超人気キャラであり、タフで孤独、女性にモテるが、友情を重んじ、どんな時も権力に媚びない。そのハードボイルドな生きざまは、世界中の人々を長きにわたり魅了し続けている。
今回の映画は、マーロウが登場する「黒い瞳のブロンド」(小鷹信光訳/早川書房刊)が原作。2014年に刊行された新作(作者は“ブッカー賞受賞作家ジョン・バンヴィルの別名義”ベンジャミン・ブラック)で、村上春樹の新訳が話題を呼んだチャンドラーの傑作「ロング・グッドバイ」の続編として、本家の公認も受けている一作である。
“永遠のダンディズムの象徴”などと称され、劇中では数々のロマンスを演じてきた人気キャラ、フィリップ・マーロウ。披露された本編映像では、そんなマーロウが、依頼人から好意を寄せられながらも、水面下では巧みに駆け引きする様子を克明に映し出している。
依頼人の女性・クレア(ダイアン・クルーガー)と、実の母(ジェシカ・ラング)の歪んだ関係性が明らかになる。「私が欲しい物や持ってる物を母は欲しがる」とクレアはマーロウに教え、マーロウは「つまりニコ(クレアの愛人。彼が失踪したことで物語が始まる)を?」と聞き返す。
対してクレアは「母は心配なのよ。悪女だと知らずにあなたが私を抱くのが」と、うっすら好意を匂わせる。マーロウは「それはひどい考えだ。あなたは依頼人で、私より半分も若い」と諭すように言い含め、「美しいあなたに皆、道を外す」と頬に触れながらささやく。
「抱かないのなら何をする?」。問われたマーロウはレコードに針を落とし、ふっと一言つぶやく。「ダンスを」――。
レイモンド・チャンドラーの小説では、フィリップ・マーロウは“モテる男”というイメージが強いものの、やや面食いなのが玉に瑕でもあった。今作「探偵マーロウ」では、年を重ねて落ち着きが身に着いた、渋みのある大人の魅力を披露。詩心ただよう洒脱な言葉の駆け引きもまた魅力的で、新たなマーロウ映画の名場面誕生とも言える特別なシーンとなった。
「探偵マーロウ」は、公開中。
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