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小津安二郎生誕120年記念プロジェクト「長屋紳士録」4Kデジタル修復版、カンヌ国際映画祭クラシック部門でプレミア上映

2023年5月13日 17:00

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「長屋紳士録」海外向けポスター
「長屋紳士録」海外向けポスター
(C)1947/2023松竹株式会社

5月16日(現地時間)から開催の第76回カンヌ国際映画祭クラシック部門に選出された小津安二郎監督作品「長屋紳士録」4Kデジタル修復版(1947年、英題:Record of a Tenement Gentleman)が、5月18日(現地時間)にワールドプレミア上映される。このほど、同作の海外向けポスターが発表された。

戦災の焼け野原で迷った孤児を、文句を言いつつも引き取って面倒を見てやる長屋の心ある人々を描いた作品。飯田蝶子河村黎吉笠智衆といった大船撮影所を代表する俳優たちが結集した、小津安二郎監督の戦後第1作だ。

画像2(C)1947/2023松竹株式会社

今回「長屋紳士録」の35ミリデュープネガをフル4K(4K解像度(4096× 3112)スキャン、4Kデジタル修復、4KDCP)で修復。画像修復は、近森眞史キャメラマンが監修し、イマジカにて作業。音声修復は、35ミリデュープネガから96kHz24bitでデジタイズし、電源、キャメラ、光学編集、ネガのキズや劣化等、様々な要因によるノイズ、レベルオーバーによる歪みを、原因に立ち返って類推し、清水和法さん監修のもと松竹映像センターにて修復。小津監督の製作意図を尊重して修復する事を主眼に作業がなされた。海外向けポスターは、長屋の和やかな雰囲気をイメージしたデザイン。小津安二郎監督のロゴはアーティストの長場雄氏が描いた。

また田中絹代高峰秀子が共演する「宗方姉妹」(1950年、英題:The Munekata Sisters、東宝)も同部門に同時選出されている。小津安二郎監督作品のデジタル修復版は、2013年のベルリン国際映画祭の「東京物語」(2K)から世界三大映画祭クラシック部門へ10回目の選出で、2作品が同時選出されるのは初となる。

画像3
<あらすじ>
長屋に住むおたね(飯田蝶子)は、たった一人で金物屋を営んでいる。ある日、彼女の家の裏に住む田代(笠智衆)が、親をなくした少年(青木放屁)を連れて帰ってきた。少年の世話を押し付けられたおたねは面倒に思いながらも、仕方なく一晩だけ泊める。翌日、少年がかつて父と共に住んでいたという茅ヶ崎へ向かうが、少年の身寄りは見つからなかった。やがて少年との共同生活を通して少しずつおたねにも情が芽生えていく。

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