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「King Gnu」井口理、芝居に熱が入り過ぎて河合優実の腕に手形!? 「呪いの写真みたいに…」

2023年2月20日 20:10

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撮影期間中は、クラシック音楽を聞いていたという井口理
撮影期間中は、クラシック音楽を聞いていたという井口理

「King Gnu」の井口理が映画初主演を果たした「ひとりぼっちじゃない」の特別試写会イベントが、2月20日に東京・スペースFS汐留で開催された。井口のほか、馬場ふみか河合優実、本作で初監督を務めた伊藤ちひろ監督が登壇した。

本作は、伊藤監督が10年かけて執筆した、不器用でコミュニケーションがうまくとれない歯科医師・ススメの日記形式の同名小説(KADOKAWA刊)を映画化するもの。映画脚本を執筆する際に、ススメを井口に当て書きしたという。

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井口と伊藤監督を結び付けたのは、本作のプロデュースを担う行定勲監督の忘年会。井口のその場での佇まいを見て、伊藤監督はススメ役をオファーしたという。井口は、「原作を読ませて頂いて、主人公のススメという人物に触れて、僕が演じるのは意味があるなと思いました」と明かす。そんな井口の魅力を、伊藤監督は、「『King Gnu』としてステージに立っているかっこいい姿を知っていたんですが、静かで、積極的に自分を前に出すわけでもなく、不思議な動きをされる人だなと、印象に残っていました」と紐解く。

井口は、「すごくプレッシャーを感じていた」と、初主演を務めた思いを語り出す。「ちひろ監督からも、この作品にかけている思いが感じられました。僕も、10年かけて原作を執筆して映画化するというエネルギーの大きさに応えないと、と思っていました。不安ももちろんありましたが、不安を解消するために頑張ろうと思えました」。さらに、自意識に駆られた主人公・ススメについては、「映画では描かれていないんですが、原作の冒頭だったかな、ススメが電車に乗ると、隣の女性がふと笑うんですね。それで、『自分のことを笑っているんじゃないか』と感じる箇所がある。そういう日常の些細な自意識に駆られているススメを見て、共感できました」「(自意識に惑わされるような)そんなことだらけです。いまここでも、すごく自意識が働いていて、耐えられないです」と告白し、観客を笑わせていた。

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役づくりについて問われ、ススメが恋をする謎多き女性・宮子を演じた馬場は、「宮子はどう演じたらいいのだろうかと、頭を悩ませました。監督とお会いして、本読みや衣装合わせなど、撮影が始まる前に監督と話していくなかで、少しずつ自分のなかの宮子が見えてきましたし、それが映画のなかで生きていると思います」と振り返る。宮子の友人でありながら、ススメを惑わせる蓉子に扮した河合は、「自分の役は余白だらけというか、どういう形でも演じられる役だったので、遊びしろがすごくあるなと思いました」と述懐。さらに、「完成したものを見て、これだけ自由な選択をひとつひとつしていける監督はすごいなと。かなり自分の感性を、最後まで大事にできる方だなと思います」と、伊藤監督の美学に心を動かされたと語った。

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そしてトークは、撮影中の印象的な出来事の話題に。河合が、井口に腕をつかまれるシーンで、井口の芝居に熱が入り、手のあとが残ってしまったというエピソードを披露。河合の「本気で演じていらっしゃったので、家に帰ったら、呪いの写真みたいになっていて(笑)。井口さんのそういう真っ直ぐなところを、尊敬しています」という言葉に、井口は「河合さんなら受け止めてくれるかなと。本気でやっちゃいました。真っ赤になっていたよね」と、慌てて謝っていた。

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撮影期間中、井口は移動の車で、クラシック音楽を聞いていたという。「何となく本作のイメージは、言葉がある音楽ではなかったんです。作品が、言葉で何かを表現しているわけではないので。だから、何となくクラシックをずっと聞いていましたね」と回想し、アーティストならではのアプローチで、作品と向き合った様子。伊藤監督も、「私はショパンを聞いていました」といい、思わぬ共通点に頷き合っていた。

ひとりぼっちじゃない」は、3月10日に全国公開。

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