アダルトグッズショップが舞台、タブーを覆すモンゴル発の注目作 「セールス・ガールの考現学」予告
2023年2月8日 11:00

第20回ニューヨーク・アジアン・フィルム・フェスティバルでグランプリを受賞したモンゴル映画「セールス・ガールの考現学」の予告編と、新場面写真6点がお披露目。アダルトグッズショップでのアルバイトを始めた女性が、人々との出会いのなかで、成長するさまが切り取られている。
(C)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures本作は、モンゴルの都市部で生きるひとりの女性の成長譚を、アダルトグッズショップを舞台にユーモアたっぷりに、そして軽やかに描ききった作品。モンゴル・ウランバートルで家族と暮らし、大学で原子工学を学ぶサロールは、代わりばえのない毎日を送っていた。ある日、ひょんなことから、大人のオモチャが所狭しと並ぶ、ビルの半地下にある怪しげなアダルトグッズショップでアルバイトをすることに。さまざまなタイプのお客たちと接する日々のなかで、人生経験豊富な女性ショップオーナーのカティアに導かれ、自分らしく生きることを学んでいく。
(C)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Picturesオーディションで300人から選ばれ、本作が映画デビューにして映画初主演となったバヤルツェツェグ・バヤルジャルガルがサロールを演じた。第17回大阪アジアン映画祭では、「最も輝きを放っている出演者」に贈られる薬師真珠賞を受賞。サロールと不思議な友情関係を築き、人生の酸いも甘いも噛み分け、彼女に金言を授けるカティアに扮したのは、エンフトール・オィドブジャムツ。モンゴルを代表するベテラン俳優で、本作で30年ぶりの銀幕復帰を果たした。
“性”をタブー視し、まだ人前では隠すものであるという風潮が根強いモンゴル。ジャンチブドルジ・センゲドルジ監督は、本作を製作したきっかけを、「誰もが興味があり、経験する『性』をテーマに作品をつくりたい。誰しもが必ず直面する真実として、あえて描きたかった」と語り、「草原が舞台」という一般に想起されがちなモンゴル映画のイメージを一新した。バヤルツェツェグ・バヤルジャルガルも、「これまでのモンゴル映画とは違うと直感した」との思いから、オーディションを受けたという。
(C)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures予告編では、本編にも彩りを添えている、モンゴルが誇る人気シティポップバンド「マグノリアン」の楽曲をバックに、サロールのアルバイトの模様を活写。サロールとカティアは、時にぶつかり合いながらも、絆を深めていく。場面写真には、ホテルのベッドにコスチューム姿で腰かけ、困惑した表情で佇むサロール、カティアとの2ショット、店内での接客風景などが切り取られている。
なお、邦題となった「考現学」とは、社会現象を定点観測で調査・研究し、世相や風俗を分析しようとするもの。「セールス・ガールの考現学」は、4月28日から東京の新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開される。特典(オリジナルステッカー2枚セット)つき前売券(税込1500円)は、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷で販売中。メイジャー通販サイトでは、2月10日から販売される。
(C)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures
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