岡本玲「打ちのめされました」 高齢者売春クラブを描いた主演作「茶飲友達」が封切り
2023年2月4日 16:09

2013年10月に高齢者売春クラブが摘発された事件を題材にした映画「茶飲友達」の初日舞台挨拶が2月4日、東京・渋谷ユーロスペースで行われ、主演の岡本玲、渡辺哲、磯西真喜、海沼未羽、外山文治監督(「ソワレ」)が登壇した。
佐々木マナ(岡本)は、仲間とともに高齢者専門の売春クラブ「茶飲友達(ティー・フレンド)」を設立。新聞に掲載した「茶飲友達、募集。」の三行広告で集まってきた男性たちのもとへ高齢女性を派遣するビジネスをスタートする。
超高齢化社会の日本が抱える問題を反映した本作について、主演を務めた岡本は「打ちのめされました」と衝撃を受けたことを告白。それと同時に「これは社会から漏れ出てしまった人たちの群像劇」と分析し、「賛否はもちろん、何に賛同し、何に嫌悪するのか。今の社会に対するスタンスを実感できるような作品になった気がします」と作品の意義を強調した。

「燦燦 さんさん」では高齢者の婚活を描いた外山監督は、モチーフとなった事件を知った心境を「行き場がなく、孤独を抱えたシニアは、どこに迎えたらいいのか。実際、1000人くらい会員がいたわけで、一体何が正義なのかと揺さぶられた」と振り返った。
岡本が「ラストの取り調べのシーンは、台本の倍くらい長くなった」と明かすと、「岡本さんが、まるで実際にマナがいるかのように演じてくださって、この子に何か言葉をかけるべきではないかと。撮影の2日前に台本を書き直しました。役者さんによって引き出された部分が大きい」と説明していた。

妻に先立たれた高齢男性を演じた渡辺は「見終わった後、この人たち(登場人物)はどうなっちゃうんだろうって。幸せになりたいんでしょうけど、失敗するもんなあ」とルールだけでは割り切れない題材に、複雑な表情。「どうすれば、我々は幸せに生きられるのか。僕らの年になると、いろいろ考えるわけです。感慨深い作品でしたね」としみじみ語っていた。
(C)2022茶飲友達フィルムパートナーズ
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