【「ONE PIECE FILM RED」評論】「外部の目」で「ONE PIECE」映画に新しい風を吹きこむ
2022年8月7日 08:00

連載25周年をむかえ、クライマックスに向けて更なる盛り上がりをみせている漫画「ONE PIECE」。その15作目となる劇場版「ONE PIECE FILM RED」を手がける谷口悟朗監督は、「ONE PIECE」のテレビアニメ化前、「ONE PIECE」初の映像化作品「ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック」で監督デビューをはたしている。
24年ぶりに「ONE PIECE」に関わる谷口監督は、今回の劇場版を監督するにあたっての自身の大きな役割を「外部の目」と言い表していた。「ONE PIECE」をより広い層に届けるため、これまでの劇場版や放送中のテレビシリーズを基礎としながらも、長い歴史のなかで自然とできあがった型をスクラップ・アンド・ビルドする。そこから生まれた自由さによって、今まで見たことがない「ONE PIECE」を表現したいという趣旨のコメントだった。
たしかに、「コードギアス 反逆のルルーシュ」シリーズなどの大作を手がけてきたベテラン監督である谷口監督にふさわしい役割で、もともと子ども番組やファミリー向けの作品を手がける監督になりたかったという谷口監督にとっても大きな挑戦となる。そうした新しい風を吹きこませるべく制作された同作は、「ONE PIECE」にほとんど触れてこなかった筆者のような人間にも、今回の劇場版はいつもとちょっと違った感じで、ファンでない自分が見ても面白そうだという印象が発表時からあった。
今作では、シャンクスの娘ウタが披露する歌が大きくフィーチャーされるほか、ルフィが冒険にでるきっかけとなったシャンクスをめぐるドラマ、歴代キャラクターの登場、見ごたえ十分のアクションなど、あふれんばかりの要素が詰めこまれている。それらてんこ盛りの要素が、「ONE PIECE」ファンだけでなく、「ONE PIECE」初心者の観客にも楽しめる絶妙なバランスで盛りつけられているのは「外部の目」の力によるものだろう。
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