ディスカバリーとの合併控え、ワーナーメディアのトップが相次いで辞任
2022年4月16日 06:00
ディスカバリーとの正式合併を目前に控え、ワーナーメディアのジェイソン・キラー最高経営責任者 (CEO)が辞任を発表した。
昨年5月、米通信大手のAT&Tはメディア部門のワーナーメディアを分離し、メディア大手ディスカバリーと統合すると発表。以来、合併に向けた準備が進められてきた。4月11日(現地時間)にも新体制が始動することから、キラー氏は4月8日(現地時間)をもって辞任するという。
キラー氏は2007年の立ち上げから13年まで米HuluのCEOを務めた。その後、YouTubeに対抗した動画配信Vesselを共同設立し、16年に米通信大手ベライゾンに売却している。
18年に米通信大手AT&Tがタイムワーナーを買収し、社名をワーナーメディアに変更。独自の動画配信サービス「HBO Max」を主力と捉え、キラー氏をワーナーメディアのCEOに任命。キラー氏は、人員刷新と新作映画の同時配信などの手法で、HBO Maxの会員増を実現したものの、コンテンツ予算も急増していた。巨額の負債を抱えているAT&Tは、ワーナーメディアを分離し、本業の通信事業に専念することになる。
また、ワーナーメディアの映画部門ワーナー・ブラザースのアン・サーノフ会長兼最高経営責任者も辞任を発表している。
合併後は、ディスカバリーのデビッド・ザスラブ社長兼最高経営責任者が指揮を執ることになる。