伊女優モニカ・ビッティさん死去 ミケランジェロ・アントニオーニ「情事」など
2022年2月3日 12:30
イタリアを代表する名女優モニカ・ビッティさんが2月2日(現地時間)死去した。90歳。イタリアの文化相が発表し、AFPが報道した。晩年は長くアルツハイマー病を患っていたという。
1931年11月3日、ローマ生まれ。15歳のときに初舞台を踏み、その後ローマの国立演劇アカデミーに入学。1955年にエドゥアルド・アントン監督の「Ridere, ridere, ridere」で映画デビュー。1957年ミケランジェロ・アントニオーニ監督「さすらい」で、ドリアン・グレイの吹き替えを担当。その後1960年製作の「情事(1962)」から、第11回ベルリン国際映画祭金熊賞受賞作「夜」(61)、「太陽はひとりぼっち」(62)、そして「赤い砂漠」(64)とアントニオーニ監督作品に出演。アントニオーニ監督とは1967年まで公私にわたるパートナーだった。破局後も1980年のテレビ映画「Il mistero di Oberwald」に出演している。
そのほか、ジョセフ・ロージー監督「唇からナイフ」(66)、エットレ・スコーラ監督「ジェラシー」(70)、ルイス・ブニュエル監督「自由の幻想」(74)などに出演。1968年と1974年の2回、カンヌ国際映画祭の長編映画部門の審査員を務めており、1995年には第52回ベネチア国際映画祭で栄誉金獅子賞を受賞している。