「この人生いらない。毎日毎日同じ」日本の入管の実態を“隠し撮り”した「牛久」予告編
2022年1月26日 18:00

日本の入管収容所の実態を映したドキュメンタリー映画「牛久」の劇場版予告編が、このほど披露された。
日本全国には、在留資格のない人、更新が認められず国外退去を命じられた外国人を“不法滞在者”として強制的に収容している施設が17カ所存在している。そのひとつが茨城県牛久市にある「東日本入国管理センター」。いわゆる“牛久”だ。本作は、厳しい規制を切り抜け、当事者たちの了解を得て“隠し撮り”という手法を採用。同施設の面会室で訴える人々の証言を記録し続けた。

予告編では、面会室で語られる数々の“言葉”が印象的だ。「口外しないように――殺されるんじゃない心配で。でも、日本で実際に何が起きてるか知ってほしいから手記を書いた」「他に選択肢がない。待ち続けて祈るしかない」「この人生いらない。毎日毎日同じ」。やがて、10~19年の間、日本に保護を求めてきた人のうち、難民認定が下りたのは「0.4%」というテロップが挿入される。

国会で繰り広げられる議論も活写。「送還を忌避する者が多数に上り、それに伴い入管収容施設の収容が長期化。処遇に様々な課題が生じていることについては深刻に受け止めている」という意見に対して、「全く認識が違う。『帰らない』のではなく『帰れない』人たちです」と訴える議員。再び面会室の映像へと転じ、ある男性が「ここの人たちは邪悪だ……本当に邪悪だ」とうつむくさまをとらえている。
「牛久」は、2月26日からシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。
(C)Thomas Ash 2021
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