湯浅政明監督「犬王」塚本晋也がタイトルコールする新特報公開 原作者の古川日出男らからコメント
2022年1月23日 19:30
同作は、南北朝~室町期に活躍した能楽師・犬王の一生を描いた古川日出男氏の小説「平家物語 犬王の巻」が原作のミュージカルアニメ。漫画家の松本大洋がキャラクター原案、「逃げるは恥だが役に立つ」の野木亜紀子が脚本を務め、犬王役をロックバンド「女王蜂」ボーカルのアヴちゃん、犬王とバディを組む琵琶法師・友魚(ともな)役を森山未來が演じている。初夏に全国公開。
特報映像では新たなカットが使用され、琵琶の音色と力強い歌声で民衆に熱狂を巻きおこす様子が切り取られている。
いち早く作品を鑑賞した原作者の古川日出男、脚本の野木亜紀子からコメントが寄せられた。コメント全文は以下のとおり。
【古川日出男(原作)】
これは映画のモンスターである。スクリーンがこれほど怪物的にうごめき出すのを、私はおそらく初めて観た。しかも、それらの「うごめき」はポップで、悲劇的なはずなのに徹底して楽天的で、要するに痛快な「しいたげられた者たちの反撃」なのだ。映像だけではない。音楽も、それからキャラクターたちの声もぜんぶ蠢動している。私は、原作の小説を書いたはずなのだけれども、そうした事実はすっかり失念してしまって、スクリーンに映し出される「世界」に唖然とさせられている。にもかかわらず、身体は反応してしまっていて、揺らされている。私はシェイクさせられている。いったいこれはなんなのか、と私は素直に思った。そして、回答はこのコメントの最初に記した。これは映画のモンスターである。これはアニメーションのモンスターである。これは音楽アニメーションのモンスターである。
これは映画のモンスターである。スクリーンがこれほど怪物的にうごめき出すのを、私はおそらく初めて観た。しかも、それらの「うごめき」はポップで、悲劇的なはずなのに徹底して楽天的で、要するに痛快な「しいたげられた者たちの反撃」なのだ。映像だけではない。音楽も、それからキャラクターたちの声もぜんぶ蠢動している。私は、原作の小説を書いたはずなのだけれども、そうした事実はすっかり失念してしまって、スクリーンに映し出される「世界」に唖然とさせられている。にもかかわらず、身体は反応してしまっていて、揺らされている。私はシェイクさせられている。いったいこれはなんなのか、と私は素直に思った。そして、回答はこのコメントの最初に記した。これは映画のモンスターである。これはアニメーションのモンスターである。これは音楽アニメーションのモンスターである。