JUVENILE×向井太一「唐人街探偵東京MISSION」日本版主題歌でタッグ！　互いの印象、楽曲へのこだわりは？

2021年11月13日 12:00

中国映画「唐人街探偵東京MISSION」の前作で、シリーズ2作目にあたる「唐人街探偵 NEW YORK MISSION」が、11月12日に公開を迎えた。シリーズ全体の中で最も口コミの評価が高く、中国では公開初日に興行収入58億円を突破。さらに累計興行収入600億円を記録するなど、中国を代表する国民的エンターテインメント作品だ。

「唐人街探偵 NEW YORK MISSION」では、中国の凸凹探偵コンビ、チン・フォンとタン・レンが猟奇的殺人事件の謎を解くためにニューヨークへ。中国のスター俳優ワン・バオチャンとリウ・ハオランが探偵コンビにを演じ、「唐人街探偵東京MISSION」にも登場する日本人探偵・野田役の妻夫木聡が出演。「共謀家族」のシャオ・ヤンも参加し、コメディ要素たっぷりの演技で爆笑必須の物語を盛り上げている。

そんな本作の日本版主題歌では、強力なタッグが実現している。“唐人街探偵ワールド”を盛り立てるのは、「PERFECT HUMAN」（RADIO FISH）などを手掛けた新進気鋭の音楽プロデューサーでありアーティストのJUVENILE（ジュブナイル）と、新世代シンガーソングライターの向井太一による書き下ろし楽曲「GIMME THAT feat. 向井太一」。往年のファンクサウンドを最新の解釈で昇華させたミッド・ダンスナンバーとなっており、JUVENILEが紡ぐ心地の良いリズム、向井のキャッチーなボーカル、時折聴かせるトーク・ボックスがアクセントになっている。

今回、JUVENILEと向井へのインタビューを実施。互いの印象、楽曲へのこだわりを語ってもらった。

――お二人は初めてお会いしたとのことですが、お互いにどのようなイメージをお持ちでしたか？

JUVENILE：スタイリッシュでおしゃれでクールなシティーボーイというイメージでした。僕は向井さんの声がこの映画にピッタリだなぁと思って今回お声がけさせて頂いたんですが、僕が思う向井さんのイメージがこの映画の“お馬鹿感”とマッチするかどうかが少し心配ではあったというのは本音ですね。この映画のビジュアルの通りに主題歌を作ったら向井さんが踊ったりしてふざける…みたいなイメージになるじゃないですか。それだけは絶対にないなと思っていたので、向井さんのイメージにも映画のイメージにもピッタリ当てはまる曲を作ろうと思っていました。

向井：元々の印象は、ブラックミュージック界隈で活躍されている方！というイメージでしたね。あとは音楽プロデューサーとしてもトラックメイカーとしても本当に様々なことをされていますよね。僕は他のタイアップやフィーチャリングの時でも自分っぽいものをずっとやらせて頂いていたので、「どういう進め方をするんだろう？」という風にワクワクしていました。一緒に制作することでJUVENILEさんの印象が自分と近い制作の仕方をする方だなぁというように変わっていきましたね。非常にやりやすかったです。制作中も、もっとかっこよくしようぜ！と二人で相談していました（笑）。アーティストとしてより良い音楽を制作して、より映画を盛り上げようという気持ちを持っていたので制作中はテンションがあがっていましたね。

JUVENILE：向井さんのやりたくないことはもちろんやるつもりはなかったんですが、思った以上にスムーズに制作できましたね。せっかくやるならかっこいい音楽が作りたいですし、その気持ちは向井さんも同じだったので協力して制作することが出来ました。

――では、楽曲に関して、質問させてください。映画からは、どのような要素を取り込みましたか？

JUVENILE：映画自体はテンポよく進んでいきますが、僕たちの主題歌はそんなにテンポが早くないんです。映画に寄り添ってアップテンポの曲を制作することは可能でしたが、せっかく僕たちにお話を頂けたので、スタイリッシュでポップな曲を目指しました。なので、メロディーに関しては本国の主題歌とも少しイメージが違うかと思います。そこで、映画から何を取り込んだかと言うと、内面の部分です。主人公の抱えている絆や友情といった部分です。もしかしたら、オケの派手さがタン・レンっぽくて、歌詞がチン・フォンっぽいかもしれないですね。

向井：僕が歌詞を担当していたんですが、最終的には主人公二人の間には血縁以上の絆を感じました。お互いを必要として引き寄せ合っているみたいなのが、すごく印象的でしたね。映画が表しているそういう人間らしい部分を表現することが出来たのではないかなと思います。

――その結果、スタイリッシュで思わず口ずさんでしまうようなかっこいい音楽になっていますよね。

JUVENILE：ありがとうございます。そう言っていただけることが本当一番嬉しいです。

向井：そうですね。音楽には正解がないので、その言葉は一番嬉しいです。安心しました。

――向井さんは歌う際に意識したことはありますか？

向井：そんなにテンポが速くない曲なので、ボーカルで映画のビート感や勢いを出すことはプリプロの段階から意識していました。プリプロの段階ではちょっとおとなしそうに聞こえていたので本RECのときにビート感と勢いを強く出せるようにしましたね。あとは結構自由に歌いました（笑）。

JUVENILE：デモから本番で一気に温度感が上がりましたね。トレンドなのかはよく分からないんですが、最近の曲って薄いんですよね。この曲でもAメロはビートとベースのみで薄くしています。薄いオケに歌をのせないといけない曲が多いんですが、そこに平坦な歌を乗せると多分つまらない音楽になってしまうんです。今回はそこにパワーのある歌声を乗せてくれたのですごくありがたかったですね。声の力に助けられるというのはこういうことかと。

――制作期間はどのぐらいだったんでしょうか？

JUVENILE：とても早かったです。制作って時間をかけたらいいものが出来るのかと言われるとそうではないんですよ。特に僕の場合、制作期間は何日間かで完成しますね。今回の曲は密度濃く制作出来た感じがします（笑）。

――最後に、映画と楽曲のアピールをお願い致します。

JUVENILE：僕は自信を持って映画と曲が合っていると思っていますが、皆さんの意見が知りたいのでぜひ感想をお聞かせ下さい！　映画を観た後、僕たちの主題歌があっているのかどうか答え合わせをしていただけたらと思います。映画自体も何も考えずに楽にみて充分楽しめる映画になっていると思います！

向井：これだけのスケールと豪華なキャストの方々なのでぜひ映画館で観ていただきたいと思っています。NYの観光名所が沢山出てくるのでNYを旅行した気分になります。コロナ禍で旅行に行けていない方がほとんどだと思うので、ピッタリですね（笑）。映画館の良い音質で僕らの曲も聞いてほしいですし、ぜひ楽しみにしていて下さい！

＜プロフィール＞

【JUVENILE（ジュブナイル）】

「From Tokyo To The World」を掲げ、JUVENILE Worldともいうべき独自のCity Musicを発信し続けるDJ/アーティスト、音楽プロデューサー。アーティストとしては多方面で活躍中のミュージシャン、俳優、芸人などをフィーチャリングに迎え、自身初のセッションアルバム「INTERWEAVE」を2020年12月にリリース。☆Taku Takahashi、TeddyLoid、claquepot、藤森慎吾、中尾明慶、May'n、おかもとえみ等、豪華客演で話題を呼んだ。音楽プロデューサーとしてはRADIO FISH「PERFECT HUMAN」の作編曲をはじめ、舞台「ヒプノシスマイク」やTokyoFMの2021年ステーションジグルなども担当し、活動の方面は多岐にわたる。

【向井太一】

1992年生まれ、福岡出身のシンガーソングライター。ブラックミュージックをベースに、ジャンルを超えた楽曲が各媒体・リスナーから高い支持を得る。2017年11月に1stアルバム『BLUE』でメジャーデビュー。香取慎吾のアルバム収録曲、片寄涼太（GENERATIONS from EXILE TRIBE）の初ソロ名義作品、NEWSへの楽曲提供やm-floの“Loves”プロジェクト作品への参加、さらに、人気音楽番組「関ジャム完全燃SHOW」への出演などで話題を呼ぶ。2021年9月22日にはShin Sakiuraと共同制作したEP「DOORS」をリリース。そして、10月13日にはテレビ東京系列で放送中のTVアニメ「ドラゴンクエストダイの大冒険」のオープニング主題歌である「Bravest」をリリース。音楽活動をメインにファッションやアートなど、ジャンル問わず継続的にシーンを構築し活動中。