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ギリシャの映画撮影の裏側を公開 「テーラー 人生の仕立て屋」メイキング写真

2021年8月6日 12:00

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画像1(C)Nikolas Kominis

ギリシャ最大の映画祭「テッサロニキ国際映画祭」で3冠に輝いた「テーラー 人生の仕立て屋」のメイキング写真が披露された。“太陽の国ギリシャ”での映画撮影の舞台裏を収めている。

アテネで36年間、高級スーツの仕立て屋店を父と営んできた寡黙なニコス。そんな中、不況がギリシャを襲い、店は銀行に差し押さえられ、ショックで父は倒れてしまう。途方に暮れたニコスは、手作り屋台で移動式の仕立て屋を始めることを思いつく。しかし、道端で高級スーツはまったく売れることはなかった。そんなある日、ウェディングドレスの注文が飛び込んでくる。

画像2(C)Nikolas Kominis
画像3(C)Nikolas Kominis

メイキング写真は、暑さと陽気な現場の雰囲気が伝わってくる全11枚が披露された。監督のソニア・リザ・ケンターマンがニコス役のディミトリス・イメロスと話し合う様子、ウェディングドレスで遊ぶ子役のダフニ・ミホプール、ケンターマン監督がカチンコを打つ姿や、大勢のスタッフによる集合写真など、仲睦まじい楽しげな様子が伺えるほか、カメラを設置したクレーンを車に取り付けて車の撮影に挑む撮影の舞台裏も。

画像4(C)Nikolas Kominis

華やかなドレスや眩しいアテネの街並みとともに、ギリシャの現状を見ることができる本作について、ケンターマン監督は「本作は、経済危機の余波が残る現代のギリシャが舞台です。古い価値観と現在の経済が抱える課題がぶつかり、仕立て屋は現代社会に順応せざるをえなくなります。仕立て屋は古い時代に取り残されてしまった人物を体現しているのです。彼の慣習や倫理感、技術はもはや現実的ではなく、目まぐるしく変化する社会についていけません。我々はこの映画のように現在ギリシャのあちこちで職人技が消滅していくのを目の当たりにしています」と語っている。

テーラー 人生の仕立て屋」は、9月3日から東京・新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町ほか全国公開。

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