向井理×藤ヶ谷太輔「連続ドラマW 華麗なる一族」で初の兄弟役
2020年10月27日 06:00
向井理と藤ヶ谷太輔(「Kis-My-Ft2」)が、中井貴一主演のWOWOW開局30周年記念番組「連続ドラマW 華麗なる一族」に出演することがわかった。ふたりは初の兄弟役に挑み、それぞれ父である阪神銀行の頭取・万俵大介(中井)に運命を狂わされていく長男・鉄平(向井)と次男・銀平(藤ヶ谷)を体現する。
2021年に開局30周年を迎えるWOWOWが、山崎豊子氏による不朽の名作「華麗なる一族」を全12話で映像化。大阪万博を間近に控えた高度経済成長期、富と権力獲得の手段として、関西の財界で閨閥(けいばつ)を張りめぐらす阪神銀行の頭取・万俵大介を中心に、その一族である万俵家の繁栄と崩壊を描く。
鉄平は、万俵コンツェルンの一翼を担う阪神特殊製鋼の専務であり、心の広さや情熱溢れる性格で、社員や家族から慕われる存在。しかし、父の歪んだ愛情に疑問を抱いており、後に悲願である高炉(鉄鉱石を熱処理して銑鉄を取り出す溶鉱炉)建設をめぐり、父と対立する。対する銀平は、いずれ頭取の座を継ぐであろう阪神銀行貸付課長。常に冷ややかで、何事にも傍観者のような感情しか持たないが、母・寧子への愛情や鉄平への尊敬を胸に秘めている。人生に対する姿勢も、人間に対する愛情の持ち方も、全ての点で異なるふたり。阪神銀行の更なる発展を目指し、大介が企てた大胆な計画により、ふたりはその野望の歯車となり、不気味で巨大な権力機構の波に飲みこまれていく。
向井は「初めて台本を読んだ時、喜怒哀楽様々な感情が揺さぶられ、重厚かつ複雑な人間関係のなかにも横たわるリアリティに圧倒されました。当時の時代背景などを勉強する中でも、いかにこの作品が異質な光を放っていたのかと驚嘆します。二度目に読んだ時、悔しさと苦しさに涙しました。そして泣くことすら許されなかった万俵鉄平という男を演じると考えると、改めて身震いする思いです」と語る。そして、「『華麗なる一族』という怪物に立ち向かうには、今までの俳優人生の全てを賭して挑まなければなりません。既に撮影は始まっていますが、全ての撮影が終わった時、果たして自分はどうなっているのか。食うか食われるかわかりませんが、見応えのある作品になるよう一所懸命努めて参ります」と、覚悟をのぞかせた。
藤ヶ谷は演じる銀平について、「彼は無感動な表情で、はっとなるような冷たい事を平気で言うニヒルな面が常にあります。しっかりとニヒルな面を使い分けられるよう、監督を始めチームとつくっていけたらなと思っております。嫌な奴に見えると思いますが、甘えや我慢なども丁寧に、そして彼がしゃべると空気やリズムが変わるよう演じられたらなと思っております」と明かす。そして、「ドロドロとした愛と憎しみに満ちた、汗と脂の結晶のような重厚な人間ドラマ。それぞれにある秘密や過去にも注目し新たな『華麗なる一族』をお楽しみください」と期待をあおった。
「連続ドラマW 華麗なる一族」は、西浦正記監督(「劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」)が演出、前川洋一(NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」、WOWOW開局25周年記念番組「連続ドラマW 沈まぬ太陽」)が脚本を担った。21年春にWOWOWプライムで放送予定。