伝説のサッカー選手をどう演じた? 「キーパー」デビッド・クロスが明かす裏側
2020年10月22日 13:00
サッカー選手バート・トラウトマンの実話を基にした「キーパー ある兵士の奇跡」が、10月23日から公開される。主演を務めたのは、「愛を読むひと」などで知られるデビッド・クロス。“伝説のキーパー”トラウトマンを演じたクロスが、トレーニング方法や本作の魅力を語った。
第2次世界大戦で捕虜としてイギリスの収容所に送り込まれたナチスの兵士トラウトマンが、終戦後にイギリスとドイツを結ぶ平和の架け橋となり、やがて国民的ヒーローとして敬愛されたという驚くべき実話から生まれた物語。
脚本を読むまでトラウトマンについて知らなかったというクロスは「これまで名前を全く聞いたことがなかったから、まずとても驚いた。でも、すぐにこれは映画にしたら素晴らしい物語になると思ったよ」と振り返る。「正義感が強く、野心もあり、謙虚で真っ直ぐな人。弱気なところが全くないんだ。そして、妻となるマーガレットとのラブストーリーを通じて、彼が戦争に巻き込まれてしまった過程も学ぶことができたよ」と明かす。
サッカーをプレーするシーンでは、ゴール前のジャンプでボールを力強く弾き、掴み、まるで経験者であるかのような高い身体能力を発揮した。「若い頃はサッカー選手か俳優になりたいと思っていたんだ。サッカーはやったことはあるけど、ゴールキーパーは一度もやったことがないから、ゼロから学んだよ。でも、練習通りやっているうちに、自然と動きが身についていったんだ」と吸収力の高さをみせる。
YouTubeでトラウトマンの映像を探して彼のプレーを学んだといい、「1956年のFAカップ決勝戦で彼が首の骨を骨折した時の映像などを見て、彼の全てを真似て再現しようとしたよ」。痛みを表現しながらも、強い精神力でゴールを死守する劇中の姿は見所の一つとなっている。
最後に、本作から学んだことについて「スポーツは国をつなぐ、素晴らしい力を持っていると思う。チーム・スピリットが、政治的な違いを超えるものだと教えてくれ、連帯感をもたらしてくれる。トラウトマンは英国において“平和の大使”のような存在となったんだ。スポーツはとてもパワフルなものだと思うよ」と熱く語った。
「キーパー ある兵士の奇跡」は10月23日から全国公開。