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富山市議会の政務活動費不正を巡るスクープ、その後を追ったドキュメンタリー「はりぼて」8月公開

2020年6月13日 22:00

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「はりぼて」ポスター画像
「はりぼて」ポスター画像
(C)チューリップテレビ

[映画.com ニュース] 富山県の小さなテレビ局が地方政治の不正に挑み、報道によって人の狡猾さと滑稽さを赤裸々に映したドキュメンタリー映画「はりぼて」が、8月に公開される。

2016年に市議14人をドミノ辞職に追い込んだ「政務活動費を巡る調査報道」により日本記者クラブ賞特別賞、ギャラクシー賞報道活動部門大賞、菊池寛賞を総ざらいした富山のチューリップテレビが、その後3年間の取材を重ね、テレビ番組放送後の議会のさらなる腐敗と議員たちの開き直りともいえるその後を追った政治ドキュメンタリー。あっけなく辞職する議員たちの滑稽な振る舞いは、観る者の笑いを誘わずにいられない。しかし、追及する記者を含めた私たちは、腐敗した議会や議員たちを笑うことしかできなのだろうか。五百旗頭幸、砂沢智というふたりの監督が、日本の政治を地方政治からえぐり、果たして「はりぼて」は誰なのかと考えさせる問題作だ。

“有権者に占める自民党員の割合が10年連続日本一”である保守王国、富山県。2016年8月、平成に開局した若いローカル局「チューリップテレビ」のニュース番組が「自民党会派の富山市議 政務活動費事実と異なる報告」とスクープ報道をした。この市議は“富山市議会のドン”といわれていた自民党の重鎮で、その後、自らの不正を認め議員辞職。これを皮切りに議員たちの不正が次々と発覚し、半年の間に14人の議員が辞職していった。その反省をもとに、富山市議会は政務活動費の使い方について「全国一厳しい」といわれる条例を制定したが、3年半が経過した2020年、不正が発覚しても議員たちは辞職せず居座るようになっていった。

はりぼて」は、8月ユーロスペースほか全国順次公開。

▼五百旗頭幸監督コメント
かつて、議会をチェックし不正を暴き続けた私たちメディアは、期せずしてその姿を見失いました。不正が発覚しても、毅然として責任を取らなくなった市議たち。彼らにぶつけた厳しい言葉の数々が宙をさまよい、無力感となって戻ってきました。「はりぼて」があぶり出すのは、議会と当局の姿だけではありません。それらを許し、受け入れてきたメディアと市民を含む、4年間の実相です。
私が退職を告げたシーンをめぐっては、制作陣で数日間の議論になりました。口を挟まず結論を委ねました。
「自分たちのかっこいい姿だけを描いても信頼は得られない。それこそ、はりぼてだ」
「弱さを隠さずに見せることは強さを示すことでもあり、再生につながる」
信頼を寄せる人たちを傷つけ、彼らの覚悟と信念に背中を押され、この映画は生まれました。胸に広がった鈍い痛みは消えそうにありません。「はりぼて」の矛先は、実は自分自身にも向けられていたのです。
富山市議会の不正問題は発覚から4年が過ぎました。
辞職した市議は裁判をへて、新たな人生をスタートしています。
そんな中、今これを映画として世に出し、彼らの過去を掘り返すことは許されるのか?
その悩みは今も抱えています。
▼砂沢智監督コメント
富山県は全国一の自民党王国。県内の市町村議会や県議会においては自民党単独での議案の可決が可能で、その勢力は圧倒的です。それは、「1強他弱」と呼ばれる国政を表す縮図と言えます。
はりぼて」で描いたのは「人間の弱さ」です。絶大な権力を振るった市議会の「ドン」は、辞職後に自らの不正を告白します。「遊ぶ金が欲しかった」その告白は生々しいものでした。
高い志を持って政治家になっても、組織の論理に押し流されてしまう現実もある。市民から見られている緊張感がなければ心は緩み、甘えや驕りを生む。
地方議会への関心を高め、市民生活の向上につなげたい。
この映画がそのきっかけになればと願っています。

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