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16の島国に伝わる音楽が、海を越えひとつに…「大海原のソングライン」4月公開&特報完成

2020年2月1日 09:00

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5000年前、人々を繋いだものは文字ではなく音楽だった
5000年前、人々を繋いだものは文字ではなく音楽だった
(C)Small Island Big Song

[映画.com ニュース] 東は太平洋のイースター島、西はインド洋のマダガスカルに至るまで、16の島国に残る伝統的な音楽とパフォーマンスを記録した音楽ドキュメンタリー「Small Island Big Song(英題)」が「大海原のソングライン」の邦題で、4月に公開されることが決定した。あわせて特報、ティザービジュアル、場面写真が一挙公開。映像には国と言葉を超え、多彩な楽器やスタイルで奏でられる不思議なアンサンブルがおさめられている。

5000年前に太平洋を航海していた人々は、数千年をかけて大海原を攻略し、地球の半分を覆う様々な島にたどり着いた。文字が普及する前の時代、音楽によって交流した勇敢な船乗りの子孫は4億人に達するという。

2020年11月に開催予定の石垣島ゆがふ国際映画祭のプレイベントで、「島々の歌 スモールアイランド・ビッグソング」のタイトルで上映された本作。音楽プロデューサーのティム・コールが監督、バオバオ・チェンがプロデューサーを務め、3年にわたり、行く先々で音楽を残した船乗りたちの航路をたどった。台湾から出発し、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、マダカスカル、イースター島に至るまで、16の島国に残る音楽やパフォーマンスを記録するプロジェクト「Small Island Big Song」を進めていった。

オーストラリアの先住民には、生活の中で動植物、岩、湖などについて歌い世界を表現する、古来より受け継がれてきた「ソングライン」という思想、信仰がある。1曲を歌うよりも、数珠つなぎに様々な歌が重なり合う独特の表現方法を持っている。同プロジェクトは単なる伝統音楽の記録に留まらず、この「ソングライン」という概念に基づき、かつて同じ言葉や音楽でつながっていた島々の歌を再び集結させ、壮大なハーモニーを作り出す。

チェンは「私たちが出会ったのは、たくさんの笑い声と故郷への深い愛情、そして自然は支配するものではなく、繊細な織物のようなもので、その一端を我々も担っていると信じる世界中の同士たちへの、心からの感謝の気持ちでした。そうした彼らからの音楽という贈り物を、受け取っていただきたいです」と語る。「なによりも重要なのは音楽であり、現代的あるいは伝統的な、痛切あるいは陽気な曲を、素晴らしい音楽家達の故郷で録音したその現場にいた私達と同じぐらい楽しんでいただきたい。失われるにはあまりに尊すぎる、いくつもの海を跨いだ島々の旅行記『Small Island Big Song』にどうぞお付き合いください」とアピールした。

大海原のソングライン」は、4月に東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。

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