松岡茉優、反骨心でかなえた夢を子どもたちに伝承「自分を信じてあげて」
2019年9月23日 19:03
主演の松岡は母の死で遠ざかっていたピアノと再び向き合う元天才少女、松坂は年齢制限ギリギリでコンクールに挑戦するサラリーマン・ピアニストをそれぞれ演じた。客席の子どもたちは大半がピアノを習っており、松坂は「一気に緊張感が高まりました」と身構えた。
トークは客席とのQ&Aスタイル。11歳の少女が将来に対する不安を口にすると、松岡が「2分の1成人式(10歳)で大人からも子どもからも愛される女優になってレッドカーペットを歩きたいと発表したら、隅っこにいた教師陣が笑っていたんです。腹が立って見ていろよと思い、去年、初めてレッドカーペットを歩けました。自分のことを疑わなくて良かった。だから、自分のことを信じてあげて」とアドバイスした。
一方の松坂は「描くことが好きで、漫画家になりたかったんです。でも、姉から『あんた、本当にへったくそだね』と言われて、そこで夢は終わり。薄々気づいてはいたけれど、とどめの一言になった」と苦笑交じりに告白。それからはサラリーマンになると思っていたが、友人に誘われたオーディションをきっかけに俳優の道に進んだこともあり、「これから先、何があるか分からないから、アンテナを張って備えるのもいいのでは」と諭した。
ピアノを習っている10歳の少女からは「ピアノが上手だった」と褒められ、2人ともご満悦の表情。親からは「自分の子が音楽の道に進みたいと言ったらどうするか」という質問に、松岡は「私の父は、高校を卒業する時、4年で芽が出なかったらやめて大学に通えといったけれど、無事に開花しました。夢を持って、どうしてもやりたかったらあきらめないと思うので応援してあげて」と考えを述べた。
松坂も、子どもの頃に合気道を習っていたことを例に「アクションの受け身など、今の仕事に生かされている。熱中できることは素敵だし、大人になって別の強みや魅力になるかもしれない」との見解。続けて松岡が、「子なし2人からの意見で、失礼しました」と話し和ませた。
そして、「クラシックの映画ですが、タテノリできる曲も多いし、音楽が好きな人、そうでない人を問わず楽しめます。天才たちが子どもの頃から接してきたピアノをもう一度見つめなおす映画でもあるので、将来を想像する時間になればうれしい」と笑顔で話していた。
「蜜蜂と遠雷」は、10月4日から全国で公開される。
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