「強い女性が強い男性を作る」 アンバー・ハードが「アクアマン」に込めた願い
2019年2月8日 06:00
[映画.com ニュース] 全世界で11億ドルに迫る興行収入を記録している世界的大ヒット作「アクアマン」が、2月8日から全国公開される。“人類未体験”と称される海中でのバトルアクションには度肝を抜かれる一方で、アンバー・ハード扮するヒロインのメラにも驚かされるだろう。魔術師のように水を操る強力な力を持ち、その行動はアクアマンも「ぶっ飛んでる」と驚がくするほど大胆不敵。知略にも長け、主人公を差し置いて物語をパワフルに駆動させていく。もはや、女性は守られるべきか弱い存在ではない。メラはそう示してくれる、新時代のヒーローだ。
「日本は世界でも一番好きな場所のひとつ」というハードが来日し、映画.comのインタビューに応じた。彼女にとって、メラはこれ以上ないハマリ役だ。対面して感じたことは、女性的な美しさとも、男性的なたくましさとも違う“格好良さ”。それは今作を鑑賞する間、メラに対して抱いていたものと全く同じ感覚だった。
瞳には意志の強さがよく表れ、時折り浮かび上がる笑顔は、寛容さと悪戯っぽさが同居するような奥深さを湛えている。女性や性的マイノリティの権利における活動家・慈善家という顔も持つハードが、印象深い言葉とともに「アクアマン」に出演する意義と、込めた願いを語った。
「そう感じてもらえてとても嬉しいです。言うとおり、メラは自分から行動する非常に強い女性。女性と男性はお互いを高めあうことが重要で、強い女性が強い男性を作るんです。こういった物語で、スーパーヒーローでもある女性キャラが、若い人々にインスピレーションを与えていくことが非常に魅力的だと思います」
「とても難しかったですね(笑)。ほとんどのシーンは、撮影後にCG処理を施していくので、何もない空間で想像力を働かせる必要がありました。ハーネスを付けてワイヤーで吊るされることも多く、それも厳しかった。大体、リハーサルの6カ月ほど前から、毎日6時間の訓練をしていました。スーパーヒーローを演じるためには、やはり超人的な訓練が必要だったんです」
「水中のシーンは、(ワイヤーで俳優たちを吊ることなどで水中を表現する)『ドライ・フォー・ウエット』という手法で撮影していました。なので、海底の場面などでは、私たちは乾いた状態なんです。一方で海から陸に上がるシーンなどでは、本当に水のなかに入るため、皮肉にもずぶ濡れになってしまっていました(笑)」
「動きや歩き方など、水中を意識する想像力の勝負。できるだけ想像しやすいように、自分のトレーラーを海中のようにしたり。またいくつかのシークエンスでは、ジェームズ・ワン監督たちが実際にセットをつくってくれました。それは非常にラッキーで、大きな手助けになりました」
「いいえ。実は『アクアマン』の話を頂いて、初めてコミックを読みました。読む前のイメージでは、コミックのなかの女性は、大体において助けられる側。弱い存在として描かれ、活躍すらしないと思っていました。なので今回、話を頂いたとき『そんな役を私に?』と感じたほどです。しかし『アクアマン』を読んだところ、『ここまで強い女性がいたのか』と驚きました」
「女優として、私はすべてのキャラクターに自分自身を投影したいと考えています。そして世界的に『こういう女性を描いてほしい』という要求があり、今回はそれを満たすことのできるキャラだったと感じています。
正しく女性キャラを描くことは、エンタテインメント業界の使命です。なにより重要なことは、メラには非常に強い行動力があるという点。正義感に燃えることも大事ですが、行動に移すということがさらに大事。そう考えているところが、私とメラの共通点だと思います」
「この映画がとても好きなんです。世界中で受け入れられていることを、とても誇りに思っています。男女平等や多様性についてなど、非常に多くのメッセージ性があり、テーマも豊か。現代的な作品でもあります。これまでのダークなDC映画とはまた違った路線でもあり、そんな“新しい波”に乗ることができてとても嬉しいです。
そして、ワン監督はとにかくビジュアルの天才。彼を信頼しきっていましたし、作り上げられる世界が本当に素晴らしく、ぜひもう一度仕事したいですね。ジェイソンは見ての通り、一緒にいてとても楽しかった。弟のように感じていました」
フォトギャラリー
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
【推しの子】 The Final Act NEW
【忖度なし本音レビュー】原作ガチファン&原作未見が観たら…想像以上の“観るべき良作”だった――!
提供:東映
物語が超・面白い! NEW
大物マフィアが左遷され、独自に犯罪組織を設立…どうなる!? 年末年始にオススメ“大絶品”
提供:Paramount+
外道の歌 NEW
強姦、児童虐待殺人、一家洗脳殺人…地上波では絶対に流せない“狂刺激作”【鑑賞は自己責任で】
提供:DMM TV
全「ロード・オブ・ザ・リング」ファン必見の超重要作 NEW
【伝説的一作】ファン大歓喜、大興奮、大満足――あれもこれも登場し、感動すら覚える極上体験
提供:ワーナー・ブラザース映画
ライオン・キング ムファサ
【全世界史上最高ヒット“エンタメの王”】この“超実写”は何がすごい? 魂揺さぶる究極映画体験!
提供:ディズニー
ハンパない中毒性の刺激作
【人生の楽しみが一個、増えた】ほかでは絶対に味わえない“尖った映画”…期間限定で公開中
提供:ローソンエンタテインメント
【衝撃】映画を500円で観る“裏ワザ”
【知って得する】「2000円は高い」というあなただけに…“超安くなる裏ワザ”こっそり教えます
提供:KDDI
モアナと伝説の海2
【モアナが歴代No.1の人が観てきた】神曲揃いで超刺さった!!超オススメだからぜひ、ぜひ観て!!
提供:ディズニー
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。