野村萬斎、初のサラリーマン役に「やっと回ってきたか」 香川照之への感謝も明かす
2019年1月16日 17:37
[映画.com ニュース] 人気作家・池井戸潤氏の企業犯罪小説を映画化した「七つの会議」の完成報告会見が1月16日、都内で行われ、主演の野村萬斎をはじめ共演の香川照之、及川光博、音尾琢真、藤森慎吾、朝倉あき、吉田羊、世良公則、鹿賀丈史、北大路欣也、メガホンをとった福澤克雄監督が出席した。
“ぐうたら社員”と揶揄される主人公・八角に扮した萬斎は、サラリーマン役に初挑戦。「サラリーマン役がやっと回ってきたか、という純粋な喜び」があったというが、「それもつかの間。『なんだ、ぐうたら役か』」と苦笑いを浮かべる。それでも「読み進めていくうちに、大きな真相がわかっていく。サスペンスは、やはりやりがいがあるなと思った」と明かし、「それぞれの正義を登場人物全員が抱きながら、激しく生きている。総当たり戦でもあり、そのスリリングさが演じていて、こんなに楽しいことはないなと思った。理屈はともかく、役者の演技合戦を、格闘技ファンでもご満足いただけると思います」と自信。マイクを向けられた香川も、「格闘技ファンを代表して……、満足しました」と断言していた。
さらに萬斎は、役づくりについては「僕自身ぐうたらなので、そういう意味では役づくりは入りやすかった」といい、「僕は福澤組が初めて。みなさんは経験者で、香川さんには、身を切って演じるというお手本を示してもらえた」と感謝を示す。続けて猛烈な圧をかける部長・北川役の香川が、映画冒頭の会議シーンについて「スタミナの8割をこのシーンに使おうと臨みました。監督はスピードが好きなので、とにかくセリフがかぶるように『こういうテンポでいく』と心がけていた。(すさまじいスピードのため)『何言っているかわからないけど、なんかケンカしているな』とわかればいい。5ページくらいの台本が3ページくらいになっていた」と述べれば、北川に詰められる部下・原島役の及川は「僕のセリフがあと2行残っているのに、香川さんは言わせてくれない。食い気味どころじゃない。食べられちゃった」と笑っていた。
また「キャスト陣のなかで、会社員に向いてそうな人は?」という質問を受けた福澤監督は、「及川さんは絶対に失敗する。自由すぎて。音尾さんもついていけなさそう」と即答。笑いが起きるなか、香川も「まず、(及川は)電車乗れないからね」と茶々を入れ、及川は「ちょっと待って! 確かに切符の買い方、わからないですけど……」とうなだれていた。
「七つの会議」は、「結果が全て」という考え方が続く中堅メーカー・東京建電で起きた“パワハラ騒動”をきっかけに、会社員たちの人生が揺らいでいくさまを描き出す。2月1日から全国で公開。
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