永尾まりや、dTVドラマ版「不能犯」でベッドシーンに果敢に挑戦!「殻を破りたかった」

2017年12月22日 14:00


松坂桃李との共演で大いに刺激を受けた様子
松坂桃李との共演で大いに刺激を受けた様子

[映画.com ニュース] 元「AKB48」の永尾まりやが、松坂桃李主演の映画「不能犯」と連動したdTVオリジナルドラマ版「不能犯」(配信中。全4話)で、恋人にも言えないある秘密の過去をおどされ、転落していくヒロインを熱演している。2016年のグループ卒業後、グラビアに恋愛バラエティ、そして女優として次々と活躍の場を広げている永尾だが、本作では、人生初の過激なベッドシーンにも挑戦。女優として覚悟の一歩を踏み出した永尾に、話を聞いた。

不能犯”とは、常識的に考えて犯行を証明できない“立証不可能犯罪”のこと。松坂演じる殺し屋・宇相吹正(うそぶき・ただし)は、マインドコントロールで他人を操り、死に至らしめていく。今回、永尾が演じたのは、ある過去を隠してエリート男性と付き合うも、男性の知人にその過去の弱みを握られ、言われるがままになっていく夏美だ。

乳房を揉みしだかれ、耳をなめられるなど、かなり激しい性的な描写があるが、最初にオファーが届いた時は不安やためらいでいっぱいだったという。「初めてのことだったので、“どこまでやるの? 私、どうなっちゃうの?”という恐怖もあったし、どこかで“そんなことしていいの?”という後ろめたさもありました」と明かす。

それでも「殻を破りたい」という気持ちが恐怖に勝り、「これをチャンスにしよう!」という強い思いでオファーを受けた。撮影にあたって、内藤瑛亮監督からは細かくイメージを伝えられて臨んだというが「私自身、初めての挑戦で不安や、やってはいけないことをしているような気持ちだったので、それは夏美自身の心情と重なったと思う」と振り返る。

むしろ、ベッドシーン以上に難しさを感じたのが、終盤の夏美の叫びだった。マインドコントロールによって、彼女を苦しめる者を排除する宇相吹から全ての真実を知らされる瞬間。夏美は何とも形容しがたい叫びをあげる。

「どうしようもない真実を知ったとき、人はどうなるのか? もちろん、普段の生活で経験したことのない感情で、笑うのか? 悲しむのか? 怒るのか? それとも気力をなくすのか? すごく悩みました。最初、私は暴れたいって思って、周りを気にすることなく子どものように泣き叫んだんです。そうしたら監督が『一度、心の中で泣いてみよう』って。“どういうこと!?”と思いつつ、やってみました。ここは見る人がそれぞれ感じる部分だと思うので、宇相吹の去り際のひと言から、何か伝わればうれしいです」。

夏美は過去も、貧しい境遇も隠してSNSできらびやかな写真をアップし、自らを飾り立てようとする。永尾自身、Twitter、Instagramで多くのフォロワーを抱えるが「“いいね!”をもらいたい気持ち、『いいなぁ』と思わせたいという気持ちはよくわかりますよ」とうなずく。「(SNSが)怖いなって思うこともありますよ。いまはちょっとしたことで批判が飛んできますから。でも半面、どこかでプライドもあるんだと思う。まだ上を目指せるって。だから私、夏美の気持ちってすごくよくわかります。女の子は誰しもそういう気持ちは持っていると思う。何より、アイドル時代に相当鍛えられましたから、批判されても落ちない自分がいるんですよね(笑)。SNSで気をつけてること? 画質です(笑)!」。

女優としてやりたいことがたくさんある。「闇金ウシジマくん」を見て、高橋メアリージュンが演じた女闇金・犀原のキャラに心を奪われ、玉城ティナがその学生時代を演じているのを見て「初めて、別の作品を見てうらやましいと思いました。この役、私がやりたかった!って」と語る。好きな作家は湊かなえ氏。彼女の作品に登場するような、様々な欲望や嫉妬、女の業を抱えた人物をいつか演じたいと願っているという。

本作で初めて松坂と対じし、最初は「めっちゃ格好いい!」とファンのように歓喜したが、松坂演じる宇相吹にボソリと耳元でささやかれるシーンで「化け物が横にいるように感じてゾクっとした」と明かす。「いつか、私も共演者にそう感じてもらえる女優になりたいです」とさらなる飛躍を誓っていた。

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