マンガを“体感”する新プロジェクト「マンガ マッピン!」始動
2017年11月24日 14:29

[映画.com ニュース]人気クリエイターの村松亮太郎氏による新アートプロジェクト「マンガ マッピン!」が始動。総合演出を務める村松氏、Sam is Ohm(サムイズオーム)氏が11月22日、第1弾作品「onomatopee(オノマトペ)」を東京・銀座のアートギャラリー ベースメント銀座で発表した。
「マンガ マッピン!」は、マンガ独自の表現方法を現代のアートとしてとらえなおし、リアル×ウェブで発展させていくプロジェクト。村松氏率いるネイキッドが、クリエイター・エージェンシーのコルク、音楽業界をけん引するエイベックス・エンタテインメントの企画協力のもと立ち上げた。4年近い構想期間を経て、第1弾「オノマトペ」のお披露目となったという。
映画監督の経験もある村松氏は、「映画やテレビ、ミュージックビデオといった四角いフレームのなかで表現されてきた映像作品が、プロジェクションマッピングでリアルな空間で表現できるようになったように、四角い紙の上にマンガを空間のなかで表現することによって新しい可能性をさぐりたい」と抱負を述べ、「マンガをカルチャーやアートとしてとらえ、現代的な形で体感できる作品」と説明した。
マンガの連載のように作品を継続して発表していく予定で、「理想は『月刊マンガ マッピン!』」とのこと。今後はAIを組み入れたり、有名アーティストにフォントを手がけてもらったりと、一般の参加者のイラストを取り入れたりと、アイデアは抱負にあるようだ。「リアルだけでなくウェブでコンテンツを継続して展開する予定。リアルタイムで常に進化するプロジェクトにしたい。成長過程を見ていていただけるとおもしろいと思う」と見どころと展望を語った。
第1弾作品「オノマトペ」は、体験者の動作に合わせたオノマトペが壁面のスクリーンや床に投影されるインタラクティブな作品。“オノマトペ”は、漫画の状況説明や登場人物たちの心理状態を擬音語・擬態語を用いて表現する手法。本作では、話し声や足音、手を叩く音などに反応し、「ガヤガヤ」「カッ」「パンッ」といったオノマトペが映像として映し出される。
サウンドクリエイションを手がけたサムイズオーム氏は、「オノマトペは実際の音ではなく、みんなの頭の中にある音のイメージ。そのイメージを超越するのか、イメージの中に落とし込むのか、距離感が難しかった」と述懐。「エフェクト(効果音)の役割が大きいが、BGMと一体となるような空間表現としてつくっているので、そのあたりも注目してほしい」と語った。
「オノマトペ」は11月25日、26日に東京・銀座のアートギャラリー ベースメント銀座で一般公開(無料)。
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