“遺灰安置宿”営む男を描く「ソウル・イン」監督、実の母を主要キャストに起用
2017年10月28日 12:00

[映画.com ニュース] 日仏で学んだ中国の新鋭チョン・イー監督作「ソウル・イン」が10月27日、開催中の第30回東京国際映画祭のアジアの未来部門で世界初上映され、イー監督をはじめ主演のコン・イージー、共演のチー・ジェンチー、ウェイ・リウホンがティーチインに出席した。
父の死をきっかけに“遺灰を安置する宿”を始めたシェン(イージー)が、自身を捨て失踪した母の帰りを、愛憎ないまぜの感情を抱きながら待つ姿を静ひつに描いた。イー監督は交換留学生として熊本に滞在した経験があり、「熊本にいた時は、絵とデザインを勉強していました。そのとき、撮影に非常に興味を持ち、将来、自分がそういうことをやると予感していました」と述懐。アジアの若い才能を見出してきた同部門での世界初上映とあって、客席に「見に来てくださってありがとうございます。大変光栄です」と感謝を示していた。
さらに、劇中で強烈かつ悲壮な存在感を放つ老婆に扮したリウホンは、イー監督の実の母親。当初は別の女優が演じる予定だったが、リウホンがロケ地を訪問した際に「監督から突然、この役をやってほしいと言われた」そうだ。「台本を読んで、やってみようかな、女優経験もいいな、楽しいかもと思った」と当時の心境を告白。「映画に出ることが初めてで、カメラに向かうと、最初は本当にダメでした。みなさん、ごめんなさい。今もとても緊張しています」と苦笑を浮かべ、場内を和ませていた。
また主演のイージーは、役づくりを問われ「クランクインの20日ほど前にロケ地に監督と行き、実際に映画の衣装を着て、見てまわり、脚本の微調整を一緒にしていきました」と答える。まばゆい美ぼうを放つヒロイン役・ジェンチーはドレス姿で登場し、「演じたジャーイーは、心に思ったらすぐに口にするストレートな女性。私とかなり差があると感じました。なので、監督やコンさんに本当に助けていただきました。皆さんに、ジャーイーをお気に召して頂ければとても嬉しいです」と穏やかな笑顔で語っていた。
第30回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。
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