宮崎あおい、北斎の娘役で老けメイクに感激「素敵だなと思える年の取り方したい」
2017年9月12日 17:00
[映画.com ニュース]女優の宮崎あおいが主演するNHKの特集ドラマ「眩(くらら) 北斎の娘」の試写会と会見が9月12日、東京・渋谷区の同局で行われた。
葛飾北斎の三女として父を支えながら、独自の画風を見いだしたお栄(葛飾応為)の半生を演じた宮崎。お栄は勝ち気で気風のいい江戸っ子気質の女性で、「絵を描くことも、言葉遣いも着物の着方も初めてで新鮮なことがたくさんあった。スタッフを含め、皆がいいものを作ろうという強い思いで同じ目標に向かっていた。お芝居をするのが純粋に楽しく、幸せな1カ月でした」と振り返った。
お栄の存在は知らなかったそうで、絵筆の鍛錬も積んだが「竹の節から描き始めて、ボタンの色をにじませていく色付けもしましたが、筆の動きが繊細すぎて難しい。普通の人が頑張ってもおいつけない。知れば知るほどそれを痛感しました」と苦笑い。晩年のシーンでは老けメイクにも挑戦し、「撮影の数日前に会った祖父のしわや肌の質感と同じだったので、すごいと思った。その人の歴史が感じられて、私も素敵だなと思えるような年の取り方をしたいなと思いました」と感激の面持ちで語った。
北斎役は長塚京三で、2人は大河ドラマ「篤姫」以来9年ぶりに父娘として共演で、宮崎は北斎が80歳を過ぎて「富士越龍図」を描き上げるシーンで「ずっと感動していて、台本を読んだ時は泣かないと思っていなかったのに何度やっても勝手に涙が出てきた」と笑顔。そして「『篤姫』は愛らしいチャーミングな父上でしたけれど、今回は親父さん、すげえなって思いました」とは話していた。