「ケアニン」東京公開初日、主演・戸塚純貴は25歳バースデイ「運命感じる」
2017年7月22日 15:45

[映画.com ニュース] 介護士を主人公にした「ケアニン あなたでよかった」が7月22日、東京・丸の内TOEIで東京での初日を迎え、主演の戸塚純貴ら出演者、鈴木浩介監督が公開記念の舞台挨拶を行った。
この日は奇しくも戸塚の25歳の誕生日。主題歌を担当したシンガソングライターの香川裕光が生ギターを演奏し、観客とともに「ハッピーバースデイ」の合唱。バースデイケーキを、共演のベテラン女優・水野久美から食べさせてもらう場面もあり、戸塚は「おいしい」と笑みが絶えなかった。
同映画はなんとなく介護士になった主人公の青年戸塚が高齢者の介護を通じて、働くことの意味や、人と人、地域のつながりの大切さを感じながら、成長していく感動作。冒頭、戸塚は「私事ながら、きょう誕生日でして……。偶然なのか、プロデューサーの粋なはからいか、すごくうれしいです。運命的なものを感じます」と挨拶。介護士役は初めてだそうで、「施設を訪問し、勉強させていただきました。これから成長していくことが描かれていたので、自分の知識量で臨むのはよくないと思いました。共演者が素晴らしいので、エネルギーを受け取る余白を作って、演じました」と話した。
介護士については「正直に言うと、前向きなイメージは持っていなかったです。仕事が忙しいから預けてしまおうとか、窮屈なイメージがありました。しかし、話を伺っていくと、ガラッとイメージが変わりました。楽な仕事ではないけども、人と向き合う大切さは全部に通じます。自分は、介護士になろうとまでは思わないけども、みなさんが何かを考えてくれたら」と仕事の重要性をアピールした。
ケア施設の入居者で認知症を患うおばあちゃん役の水野は「私と同い年という設定だったので、もし、自分がそうなったらどうなるかなと思って演じました。監督さんも好きなようにやらせてくれました。認知症になっても、楽しいですから、頑張りましょうね」と呼びかけた。その息子役の山崎一は「台本を読んで、泣けて泣けて…。何度も泣けました。全国の息子の代表として、この役をやろうと意気込みましたが、監督からは『普通に』と言われてしまいまして…」と笑いを誘った。
同僚介護士役の松本若菜は「台本を頂いた時、涙が止まらなかった。自分の両親もいずれそうなるかなと思って、読んでしまいました。介護する側の役だったので、松本若菜自身の感情が出て来るシーンもありましたが、それを抑えながら演じました。SNSでは『涙が止まらなくて、立ち上がれなかった』『もう、秒真っ暗のままにしてくれないかな』『介護士の学校に通っています』とメッセージをくださった方もいました。その言葉がうれしかった」と話した。
主題歌を担当した香川は広島県在住で、元重症心身障害児の福祉施設の職員。「広島のグループホームで直接、おじいちゃんおばあちゃんと会話して、介護士さんからも意見を聞きました。主人公に沿う形で作りたいなと思い、シーンを思い浮かべながら、曲を書きました」と話した。
監修と特別協力を担当した介護施設「株式会社あおいけあ」代表の加藤忠相さんは今回で6回目の鑑賞。「5回も見て、もう泣かないと思うじゃないですか。でも、俳優の息遣い、つばを飲み込む感じを見て、すごいな、と。自分が一番感動しました。看護関係の方もたくさん来ていますが、自分の映画として持ち帰ってほしい。介護の映画だけでなく、広い映画です。それでいいんです。目の前のおじいちゃんにとっては生活ですから、専門性は関係ないんです」と話していた。
鈴木浩介監督は「いろいろな映画を作りましたが、私も55歳。親のこともあって、この年齢だから感じることもあります。タイミングがよくてよかった。プロデューサーの熱量を感じました。脚本作りも楽しくできた」と出来栄えに自信を見せていた。
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