蜷川実花さん、父・幸雄氏の“視点”で撮った個展に感慨「染み入りながら撮った」
2017年5月11日 21:21

[映画.com ニュース]写真家で映画監督の蜷川実花さんが5月11日、個展「うつくしい日々」を開催中の東京・北品川の原美術館で会見。あす12日に一周忌の命日を迎える演出家の父・蜷川幸雄氏へ思いをはせた。
展示された61点の写真は、幸雄氏が亡くなる前後1~2カ月の間に撮影。2015年末に幸雄氏が倒れてからは毎日のように見舞っていたが、「もう外に出ることはないんだ」という思いに駆られ、ファインダーをのぞいた「逝(い)く人の目で撮った写真」だという。
花や街並みなど風景写真が中心だが、「狙って撮ったわけではないのに、今までの自分ではこんな写真は撮らなかった。何げない風景でも明るく、まぶしく、美しいと思い、そういう世界と人は別れていくんだと染み入りながら撮りました」と説明。幸雄氏の死後しばらくは手をつけられなかったが、「よし、やってみようとなってからは、するすると流れるようにいった。会期中に命日がくるのも幸運で、父に導かれてここまで来たかもしれない」としみじみ話した。
中には「写真家としての欲で撮った」という亡くなる直前の幸雄氏の心電図や、「語りすぎで簡単にセンチメンタルにさせるので最後まで悩んだけれど、入った方が伝わりやすい」と決意した幸雄氏のむくんだ手の写真も展示。そして、この1年を振り返り「小学4年生と18カ月の息子との生活で手いっぱいだったけれど、大きな存在で随分助けられた。ひとつの区切りになったと思うので、どんどん前に進んでいこうと思う」と気持ちを新たにしていた。
個展は今月19日まで。同じ内容の写真集「うつくしい日々」(河出書房新社刊)もこの日発売され、「大切な人との別れは、どなたでも共有できること。自分で言うのもなんですがいい本なので、もしかしたら代表作になるかもしれない」と話していた。
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