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「この世界の片隅に」片渕須直監督、沖縄でのロングラン上映に感慨

2017年4月21日 19:00

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「この世界の片隅に」が沖縄国際映画祭で上映
「この世界の片隅に」が沖縄国際映画祭で上映

[映画.com ニュース]第40回日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞に輝いた「この世界の片隅に」が4月21日、沖縄県で開催中の「島ぜんぶでおーきな祭 第9回沖縄国際映画祭」で上映され、片渕須直監督が那覇・桜坂劇場での舞台挨拶に臨んだ。

女優・のんが主人公のすずの声を務めたことでも知られている同作は、昨年11月12日に全国63スクリーンで封切られた。日本人にとって普遍的なテーマに、ほのぼのとしたタッチの描写も盛り込んだ内容が大きな話題を呼び、累計公開館数は300館を突破。観客動員190万人、興行収入25億円を記録する異例の大ヒットとなり、日本アカデミー賞だけでなく第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベストワンに輝くなど、数多くの映画賞を席巻した。

同館でも上映されており、この日が161日目になるそうで「ポスターの色が青っぽく変色していた。本当にありがたい」と感無量の面持ち。そして、「自分としてはこんな風に平和だったんだよというくだりが気に入っているし、戦争の前にどんな平和やささやかな幸せがあったのかを大事にしたかった」と明かし、穏やかな笑みを浮かべていた。

映画は、広島で穏やかに成長した主人公・すずが1944(昭和19)年2月、18歳で軍港のある呉の北條家に嫁ぐところから物語が動き始める。戦時下とあって物資が徐々に不足していき、息の詰まる生活を強いられるようになるが、持ち前の明るい性格で乗り切っていた。すずは翌年の空襲で右手を失い、広島への原爆投下で終戦を迎えるが、それでも自分の居場所を呉と決め、健気に生きていく姿を描いている。

なお、この日は同作の大ファンだという「バッファロー吾郎」の竹若元博が駆けつけ、作品の魅力を熱く語っていた。

「島ぜんぶでおーきな祭 第9回沖縄国際映画祭」は、4月23日まで開催。

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