米アカデミー、作品賞の誤発表を誘発した大手会計事務所と契約延長
2017年3月31日 12:00

[映画.com ニュース] アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が、今年のアカデミー賞作品賞の発表で重大なミスをした大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパーズ(PwC)との関係を維持することになったと、Deadlineが発表した。
PwCは、「ムーンライト」が作品賞受賞であるのにも関わらず、舞台袖にいた鑑査役が主演女優賞の予備封筒を渡したため、プレゼンターが「ラ・ラ・ランド」と発表し、授賞式のフィナーレは大混乱となった。AMPASは役員会を開き、アカデミー賞の投票用紙の集計だけでなく、同団体の会計全般を担当しているPwCとの関係を維持する決定を下した。
シャリル・ブーン・アイザックス会長は、「われわれはPwCによっておかされた許されざるミスを徹底的に検証してきました」と語り、同事務所と関係を維持するものの新たな対策を講じると発表。受賞結果の入ったアタッシュケースを持ったPwCの監査役2人は、アカデミー賞で舞台の上手と下手に控えていたが、今後はディレクターのいるコントロールルームにもさらに1人待機させ、不測の事態に備える。
また、舞台袖ではPwCの監査役による電子機器の使用を禁止するなどの対策が講じられるという。今回の事件は、舞台袖で控えていた同事務所の監査役ブライアン・カリナン氏が、ツイッターに興じて誤った封筒を手渡したことが原因と見られている。
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