チベット人監督による日本初の劇場公開作品「草原の河」
2017年2月15日 06:00
[映画.com ニュース] チベット人の家族三代の物語を描いたソンタルジャ監督の長編第2作「草原の河」が4月29日から公開されることが決定した。チベット人監督による作品が日本の劇場で公開されることは本作品が初となる。
海抜3060メートル、寒冷期にはマイナス30度となる青海省海南チベット族自治州をロケ地に、厳しくも美しいチベットの草原で牧畜を営むある家族の心情を峻烈な映像で描き、普遍的でありながらも瑞々しく深い感動をもたらす家族の物語。2015年ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門でのワールドプレミアを皮切りに、世界各国の国際映画祭で上映された。2016年上海国際映画祭では少女を演じるヤンチェン・ラモ(撮影当時6歳)が史上最年少として同映画祭のアジア新人賞・主演女優賞を受賞。ソンタルジャ監督にとっては中国以外で劇場公開される初めての作品となる。
空と大地が広がるチベットの厳しい自然の中で牧畜を営む家族。幼い娘は、母が新しい命を授かったと知り、やがて生まれてくる赤ちゃんに母を取られてしまうと心を痛める。その父は、4年前の出来事をきっかけに自分の父親をいまも許せないでいる。娘、その父、そして祖父。家族三代それぞれの心情を、河が見つめる。
「草原の河」は4月29日から、東京・岩波ホールほかで公開。