羽田圭介氏、芥川賞受賞作ドラマ化も「新作があまり売れなくて」
2016年12月13日 17:00

[映画.com ニュース]羽田圭介氏の芥川賞受賞小説をNHKがドラマ化した「スクラップ・アンド・ビルド」の会見が12月13日、東京・渋谷の同局で行われ、羽田氏と主演の柄本佑が出席した。
無為な日々を送る無職の田中健斗(柄本)が、「もう死んだほうがよか」が口癖の祖父の介護をすることになり、次第に人生を再構築していく姿を描いた。羽田氏はドラマ化にあたり「NHKさんが制作ということで、質の高いドラマを作ってくれると期待していました」とほほ笑んだ。
さらに「小説は書き終わっちゃうと、自分の手から離れます」と述べたうえで、「ドラマでは老人と若者が出てくれば、あとは好き勝手つくってもらっても、怒るつもりはなかった」と語る羽田氏。一方で、「新作『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』が、あまり売れなくて。かなりプロモーションしたのに」と嘆き節で、「だったら『スクラップ・アンド・ビルド』を売ったほうが良いと思った。ドラマを見て終わりではなく、本を買ってようやく完結、と感じてもらいたい」とぶっちゃけトークで場内を沸かせた。
柄本は、完成したドラマの感想を「なかなか、自分が出ていると客観的に見られなくて。頭に血がのぼっちゃって、震えながら見ました」と苦笑い。演じるうえで心がけた点を「普通」と明かし、「田中健斗くんが特殊な人には思えなかった。スタートラインに立つ物語だし、それを特殊だとは考えていなかったです。なるたけ、普通に田中くんが画面に居れるのが一番だと思っていました」と話していた。
また、羽田氏は原作小説について「介護の話ではなく、価値観の異なる者同士に、どんなコミュニケーションが生まれるかという小説」と説明。続けて「ドラマの脚本がとても良かった」と満足げで、「原作は割りと視野の狭い男が暴走する話で、地の文がやたら多いんです。それをドラマ化するには、モノローグに頼らずにつくると難しいだろうと思った。でも脚本は独白を使わないで8割くらい再現できていて、本当にすごい。ドラマから僕の小説へのフィードバックもあり、本業でも学ぶ部分がありましたね」と充実の表情だった。
「スクラップ・アンド・ビルド」は、12月17日の午後9時~10時13分にNHK総合で放送(全1回)。
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