太田雄貴氏、リオ以来の剣に違和感もちびっ子剣士にエール「将来の五輪選手に」
2016年12月12日 21:04

[映画.com ニュース]2008年北京、12年ロンドン両五輪のフェンシングで銀メダルを獲得した太田雄貴氏が12月12日、フィンランド・エストニア・ドイツ合作映画「こころに剣士を」の都内で行われた公開記念イベントでトークショーに出演した。
初戦敗退で現役引退を表明したリオ五輪以来、初めて剣を持ったという太田氏は「なんか違和感があるな」と苦笑い。第2次世界大戦後、ソ連統治下のエストニアで秘密警察に追われながらフェンシングの指導に当たった剣士の物語に、「先生と生徒のきずながひとつのテーマで、心の温まる映画。指導者と選手の関係にも似ていて、現役試合を重ねながら見ました」と感想を述べた。
実話を基にしているため、「歴史背景に衝撃を受けた。僕は小学3年生で父に始めさせてもらい、幸せな競技人生だったけれど、フェンシングをやれる環境にない子どもたちもいるんですよね」としみじみ。そして、「僕はまだ指導者の道には進んでいないけれど、僕みたいな教え子がいたらイヤですね。生意気極まりないから」とおどけた。
そこでこの日は、小学1~6年生の5人のちびっ子剣士に手ほどきを行い「上手ですね。将来の五輪選手になってほしい」とエール。自身は今年11月に、国際フェンシング連盟の理事に立候補し史上最年少で当選したばかりで、「彼らが目指せる五輪を、東京を通してつくっていくのが先輩としての僕の役目だと思っています」と言葉に力を込めた。
「こころに剣士を」は、秘密警察から逃れエストニアの小さな町で教師の職を得たエンデルがフェンシングクラブをつくり、子どもたちを指導するうちに生きる喜びを見いだし、身の危険を顧みず全国大会を目指す物語。12月24日から全国で公開される。
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