東山紀之、元祖大岡越前・加藤剛との共演に感無量「精神受け継ぐことできれば」
2016年12月6日 16:30
[映画.com ニュース] 「少年隊」の東山紀之が主演するNHK-BSの新春時代劇「大岡越前スペシャル」の会見が12月6日、東京・渋谷区の同局で行われた。2013年に江戸南町奉行の大岡忠相を“襲名”し、連続ドラマ3本に主演した東山。大岡の奉行就任300年の節目となる2017年に放送される約1年ぶりのスペシャルでは、1970~99年の30年にわたりTBSで大岡を演じた加藤剛との新旧初顔合わせが実現した。
東山は、「加藤剛さんの大岡越前を見て育った世代。まさか自分がこの役をできるとも、加藤さんとご一緒できるとも思っていなかった。先輩の素敵な役で、日々模索しながら加藤さんだったこうするだろうなと思いながらパート3までできたことで、ちょっとご褒美をいただいたかな」としみじみ。「世代を超えて、皆さんの心に届けばうれしく思う」と真摯に語った。
だが、下手人となった加藤を裁くという設定だったため「ある程度覚悟をもって、よしっというスイッチが入っていたのでドキドキよりワクワクの方が大きかったが、(撮影の)途中から里見浩太朗さんら先輩たちが集まってくる緊迫した状況になってだんだん緊張してきた」と苦笑い。それでも、「加藤さんと目を合わせて芝居をしたことで、その精神を受け継ぐことができていれば」と手応えありの様子だった。
一方の加藤は、2006年のTBS「大岡越前スペシャル」以来10年ぶりとなる東映京都撮影所での撮影に「おなじみのスタッフや共演者の方々、本当に懐かしい境地でいっぱいだった。これが最後という思いで出させていただいた」と感慨深げ。東山大岡の活躍も見続けていた「なかなか正義感のある、温かい心を持った大岡を演じている。とてもうれしく思うし、これからもその気持ちで頑張ってほしい」とエールを送った。
連続ドラマから同心の1人としてレギュラー出演している加藤の次男の加藤頼は、「物心ついた時から見ていて、加藤家にとっては生活の一部のような作品。東山さんの我らがお奉行さまがようやくつかめてきた時に父と共演できて、1役者としても息子としても幸せな時間でした。父が京都の皆さんにどれだけ愛されているかということも感じることができた」と感無量の面持ち。さらにミムラ、松原智恵子、津川雅彦ら他の共演者からも絶賛の声が相次ぎ、加藤は「なんだか、皆が私のことを語る会になってしまいましたね」と恐縮していた。
「大岡越前スペシャル」は、今年1月に他界した大西信行氏の遺稿をドラマ化。家老の不正を探ったことで浪人となった老骨の武士がついた人生最後のウソに対し、大岡忠相が裁きを下す。2017年1月3日午後7時半からオンエアされる。
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