第17回東京フィルメックス最優秀作品は中国人監督のデビュー作「よみがえりの樹」!
2016年11月26日 23:00

[映画.com ニュース] 第17回東京フィルメックスの授賞式が11月26日、東京・有楽町朝日ホールで行われ、中国のチャン・ハンイの監督デビュー作「よみがえりの樹」が最優秀作品賞に輝いた。
「よみがえりの樹」は、数年前に他界した女性・シュウインが息子・レイレイの体に憑依し、夫に「結婚当時に植えた木を別の場所に移植してほしい」という願いを伝える物語。他の映画祭に出席するため既に帰国していたチャン監督は、ビデオレターを寄せ「数多くの優秀な監督の作品が参加しているなか、僕がグランプリをいただけるとは、本当に思いがけないことでした。光栄に思っております。映画界の先輩方からいただいたこの映画に対する評価と励ましに心から感謝し、これからも努力していくことを誓います」と喜びを述べた。
審査員特別賞を受賞したのは、フランスとスリランカの共同作品「バーニング・バード」。メガホンをとったサンジーワ・プシュパクマーラ監督は、「この映画の製作は非常に難しく、苦しいものでしたが、なんとか完成できました」と吐露。そのうえで、作品に関わったすべての人へ向けて「感謝しております」と述べた。
観客賞は、韓国から出品されたユン・ガウンの監督デビュー作「私たち」に贈られた。前日に帰国したが、受賞の知らせを聞いて再来日したユン監督は、「これが初めての作品になるので、作った時には観客の皆さんにどういう風に届くのかと悩みました。そんな気持ちで踏み出したので、とても意味がある賞だと思っています」「大きな刺激と勇気をいただきました」と満面の笑顔を浮かべ、喜びを爆発させた。また、今後楽しみな女性監督を奨励する意味でスペシャルメンションにも選ばれた。
コンペティション部門には、日本から内田伸輝監督の「ぼくらの亡命」、新人の庭月野議啓が手がけた「仁光の受難」が選出されたが無冠に終わった。だがトニー・レインズ審査委員長は、「仁光の受難」を「とてもユーモラスで、エンタテインメント性がある」「映画の手法においても新しいことに挑戦している」と称賛した。
さらに、レインズ審査委員長は「今回、審査委員のなかでは、票が大きくわれました」と審査が難航したことを告白。その点も踏まえ、「受賞作品は審査員全員の意見を反映したと思います。バラエティに富んだ作品を集めていただいたフィルメックスに感謝致します」と総評した。
▼タレンツ・トーキョーアワード:「Go Ashore」
第17回東京フィルメックスは、11月27日まで開催される。
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