古舘伊知郎、東京国際映画祭で“現代版弁士”に!歌舞伎座スペシャルナイトに出演
2016年9月23日 06:00

[映画.com ニュース] 第29回東京国際映画祭(10月25日~11月3日)で開催される特別上映イベント「歌舞伎座スペシャルナイト」で、古舘伊知郎が“現代版弁士”としてゲスト出演することがわかった。烈火のようなボルテージで鋭敏な語彙センスを発揮する実況で知られる古舘が、映画「血煙高田の馬場」に独自の「語り」をのせて盛り上げる。
第27回の同映画祭で初めて企画され、好評を博した歌舞伎座スペシャルナイトが3回目を迎える。日本が世界に誇る歌舞伎舞踊や、日本映画の名作を東京・東銀座の歌舞伎座で楽しむ一夜を演出し、今年は尾上菊之助が舞踊の名作「鷺娘」を披露。映画では尾上松之助出演「忠臣蔵」デジタル最長版と、大河内傳次郎出演「血煙高田の馬場」が特別上映される。
通常の弁士付き上映は、サイレント映画に状況説明や演奏を加えて行われるが、今回の古舘による“現代版弁士”はまったく異なるスタイルになるという。古舘は、そもそも弁士とは「無声映画の最盛期、日本には弁士が数1000人いたという。弁士は役者以上の人気を誇り、人々の最大のお目当ては贔屓の弁士の語り(活弁)を聞くことだったそうだ。映画を見に行くというより活弁を聞きに行く、言葉が映像の従属物ではなく話芸として確立され愛された時代があった」と説明する。
そのうえで、「喋り手ならば活弁という魅惑の箱を今開けずにはいられない。過去のスター弁士の口調を一所懸命模写し再現する手のことは付け焼き刃で出来るものじゃないが、これまで講談、落語の道中付け、大道芸(香具師の啖呵売)あたりをちょびちょびかじってきた身としては、面白い活弁ができそうな気もする」と期待に胸躍らせる。約8分間に短縮した「血煙高田の馬場」に向け、「さあ! 喋りで何をプラスしていくか、このところ言葉探しの『脳内決闘劇』を時折くり広げている」と並々ならぬ意欲をのぞかせている。
「歌舞伎座スペシャルナイト」は、10月27日に東銀座の歌舞伎座で開催される。特製弁当付き鑑賞チケットは9月27日の午前10時から販売(税込み1万円)。
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