現代音楽の巨匠フィリップ・グラスが11年ぶり来日、パティ・スミスとA・ギンズバーグとの思い出語る
2016年6月3日 17:20

[映画.com ニュース] 現代音楽の巨匠として知られ、数々の映画音楽も手がけるフィリップ・グラスが、パティ・スミスとのコラボレーション公演「THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ」と、ピアノコンサート「THE COMPLETE ETUDES」出演のため11年ぶりに来日し6月3日、東京・すみだトリフォニーホールでパティ・スミス、久石譲らと会見した。
6月4日上演の「THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ」は、今年生誕90周年を迎えるビート詩人アレン・ギンズバーグに捧げられた演目で、グラスとスミスの音楽、詩の朗読が行われる。日本公演にあたり、村上春樹、柴田元幸が詩の新訳を手掛けた。パティの娘、ジェシー・スミスとチベットの音楽家テンジン・チョーギャルがオープニングアクトに出演する。
スミスとともに、生前のギンズバーグと親交があり、大きなインスピレーションを受けたというグラスは「パティが彼(ギンズバーグ)の詩を読むと、彼であり、彼女でもあるように感じた。アレンは私たちの兄のような人。友情が今も続いていて、一緒に上演できるのが幸せ」「60~70代のカウンターカルチャーが、今はアメリカのカルチャーそのものになったのがうれしい」と語った。
スミスも「アレン・ギンズバーグの世界を言葉として、作品として紹介できることが光栄。村上さんらに翻訳していただいたこともうれしい」と日本公演を喜ぶ。今なお、世界のアーティストに多大な影響を与え続ける詩人について「エネルギーと好奇心が旺盛な人。人々と共にいることを教えてくれました。2000人が集まるサイン会でもひとりひとりに1分でも向かい合って、ダライ・ラマのようでした。アーティストは自分の内面に入り込みやすいものですが、そのエネルギーを人々に渡すことを知っていた。私はそういうことを学びました」と振り返った。
6月5日上演の「THE COMPLETE ETUDES」は、グラスが90年代より作曲に取り組んだピアノ・エチュード20曲を演奏する演目で、オーストリア在住のピアニスト滑川真希と久石譲がグラスの名曲を奏でる。久石にとって、ピアニストとして参加するコンサートは久々だそうで「グラスさんのち密な世界を表現できるように頑張ります」と意気込んだ。
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