「ミニー・ゲッツの秘密」の新進監督、同性婚ドキュメンタリーを長編映画化
2016年5月9日 21:30

[映画.com ニュース] 長編初監督作「ミニー・ゲッツの秘密」が絶賛評を集めた注目の女流監督マリエル・ヘラーが、米HBOのドキュメンタリー「ジェンダー・マリアージュ 全米を揺るがした同性婚裁判」(2014)を長編映画化する新作でメガホンをとることが決定した。米ハリウッド・レポーターによれば、映画は米20世紀フォックスが製作し、ヘラーは脚本も手がける。
ベン・コトナー&ライアン・ホワイト監督の「ジェンダー・マリアージュ」は、カリフォルニア州で同性婚をめぐって繰り広げられた歴史的裁判の舞台裏を描いたドキュメンタリー。同性婚が認められていたカリフォルニア州で、2008年に結婚を男女間に限定する州憲法改正案が通過したことから、2組の同性カップルが人権侵害であると州を提訴し、アメリカ合衆国最高裁判所において初めて婚姻の平等が争われることとなった。この訴訟で、かつてブッシュ対ゴアの大統領選で敵同士にあった弁護士テッド・オルソンとデビッド・ボイスが党派を超えて手を組み、2015年に全州で同性婚が認められた。このドキュメンタリーは、サンダンス映画祭アメリカ国内ドキュメンタリー部門監督賞、サウス・バイ・サウスウエスト観客賞を受賞、アカデミー賞ドキュメンタリー部門ショートリスト15本に選出された。
ヘラー監督・脚本の「ミニー・ゲッツの秘密」は、1970年代のサンフランシスコを舞台に、母親の恋人と関係を持った15歳の少女ミニー(ベル・パウリー)の成長をコミカルに描いた青春ドラマで、ヘラーはボストン映画批評家協会賞新人監督賞、インディペンデント・スピリット賞長編初監督賞など、さまざまな映画賞に輝いた。
ヘラーは昨年、トランスジェンダーを描くアマゾンの人気ドラマ「トランスペアレント」のエピソードを監督しているほか、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のJ・J・エイブラムスが製作&デイジー・リドリー主演の新作ファンタジースリラー「Kolma(原題)」の監督・脚本家として起用されている。
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