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市川染五郎、歌舞伎の遠隔高臨場上映に手応え「ひとつのジャンルになる可能性感じる」

2016年5月7日 17:23

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3Dのバーチャル映像で舞台挨拶
3Dのバーチャル映像で舞台挨拶

[映画.com ニュース] 歌舞伎俳優の市川染五郎らが米ラスベガスで開催中の「Japan KABUKI Festival in Las Vegas」で、「獅子王(KABUKI LION)」を最新のIC技術でライブ中継する遠隔高臨場上映実験が5月7日、東京・羽田空港で行われた。

松竹とNTTが共同で研究を進めている新たな中継システムで、9台の4Kカメラで撮影された映像を、MMT(エムペグ・メディア・トランスポート)と呼ばれる技術を用いて同期させ伝送。これを9面のスクリーンで上映し、舞台上だけでなく花道などの動きも同時に視聴できる画期的なシステムだ。4Kマルチ映像の同期による国際中継は世界初の試みで、NTTの篠原弘道副社長は「日本の文化を世界に発信する共同実験のスタートになる」と説明した。

染五郎は公演後、こちらもNTTの被写体抽出技術「Kirari!」を使った3Dのバーチャル映像で舞台挨拶。「歌舞伎と映像が融合する上では、色彩の美しさ、鮮明さが共通言語になるのではと思いチャレンジした。ひとつのジャンルになる可能性を感じる」と笑顔で話した。

昨年に続くラスベガス公演は今月3日にスタートしており、「ついに始まったという喜びよりも、戦いが始まった気がしています。初日が終わって、さらに緊張を感じました」と引き締まった表情。そして、「映像で見ることによって成立する歌舞伎もあると思う。これが世界中の人に見られ、そして世界中で公演できるようになるため、さらなる融合を目指していきたい」と意欲を見せていた。

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