パキスタンの伝統音楽家がジャズに挑戦!? オスカー監督ドキュメンタリー、今夏公開
2016年5月1日 12:00
[映画.com ニュース] 伝統音楽を守るため、畑違いのジャズに挑戦したパキスタンの熟練音楽家を追ったドキュメンタリー映画「ソング・オブ・ラホール」が、今夏に劇場公開される。短編ドキュメンタリー「A Girl in the River: The Price of Forgiveness」で2度目のオスカーに輝いた女性監督シャルミーン・ウベード=チナーイが、アンディ・ショーケンと共同でメガホンをとり、音楽愛に満ちた人生と圧巻の演奏を記録した。
芸術の都として栄えるも、イスラム主義運動「タリバン」によって音楽を禁じられてしまったパキスタン・ラホール。居場所を失った音楽家たちは、芸術と観客を取り戻そうとジャズの世界に跳び込む。伝統楽器を用いてカバーした「テイク・ファイヴ」の動画が100万アクセスを突破し、本場ニューヨークで天才トランペット奏者ウィントン・マルサリス率いるビッグバンドとの共演を果たすことになる。
本作では、再起をかけた音楽家集団「サッチャル・ジャズ・アンサンブル」が、ニューヨークでジャズ界の洗礼を浴びながらも、世界をとりこにするまでの紆余曲折を追う。ポスタービジュアルでは、デューク・エリントンの名曲「スウィングしなけりゃ意味がない」をもじった「スウィングしなけりゃ“あと”がない」というキャッチコピーが、音楽家たちの決意をユーモラスに表現している。
「ソング・オブ・ラホール」は、今夏に東京・渋谷ユーロスペースほかで公開。