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【「さらば あぶない刑事」連載インタビュー最終話】決して色あせない唯一無二の存在

2016年1月27日 12:00

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「あぶない刑事」伝説の最終章
「あぶない刑事」伝説の最終章
(C)2016「さらば あぶない刑事」製作委員会

[映画.com ニュース]「あぶない刑事」シリーズの魅力は、舘ひろし柴田恭兵の前に毎回立ちはだかる悪役によって増幅される。脚本の柏原寛司が、「さらば あぶない刑事」で最強最悪の敵として設定したのが中南米の犯罪組織BOB。幹部のガルシアは吉川晃司を起用した。

「脚本的には悪役をどうするかが一番難しい。昨年、ロサンゼルスに行った時に、知り合いに今一番危ないヤツは誰だって聞いたら、南米系のギャングだと。悪が魅力的じゃないと、2人も魅力的にならないんで、そのへんはうまくいったかな」

舘扮する鷹山敏樹(タカ)の専売特許であるハーレーでの手放しショットガンとガルシアのバイク同士の対決はクライマックスのひとつだが、吉川は撮影の1カ月ほど前、バイクアクションの練習中に転倒。左足関節外果骨折で全治2カ月の重傷を負い、患部をボルトなどで固定する手術を受けた。降板も頭をよぎる中、製作総指揮の黒澤満村川透監督と話し合った結果、村川がステッキを持たせるという機転を利かせる。

村川「キャリアとしていろいろとヤバいことをやってきただろうから、足にボルトの2、3本入っていたっていいだろうと。彼は身体能力も高いし、リカバリーもうまくいっているだろうと思っていました。私はどんなことがあってもめげませんから」

若干のスケジュール調整はあったものの、吉川はライブではおなじみの頭上のシンバルを蹴り上げる「シンバル・キック」も披露。タカとの格闘、バイクアクションでもケガを感じさせない動きを見せ、「あぶデカ」のフィナーレを彩る強烈なインパクトを残す。

柴田も、自身の挿入歌「RUNNING SHOT」に合わせた疾走シーンなど随所で大下勇次(ユージ)の見せ場をつくる。真山薫(浅野温子)は自由奔放さにますます拍車がかかり、前作「まだまだあぶない刑事」で課長に昇進し2人の上司になった町田透(仲村トオル)は相変わらずの“いじられ役”だが、故中条静夫さんが演じた近藤課長の遺志が垣間見える熟練の技を見せている。ファインダー越しにのぞいていた撮影の仙元誠三も太鼓判を押す。

「いやあ、素晴らしい。常に俳優さんと真剣勝負をしてきた流れがあるけれど、今回が一番味があるんじゃないかな。若さを見せようという意識がなくて、年相応の味を持ち合わせつつ若さが表現されている」

30年間培われてきたお約束もちりばめつつ、決して色あせない唯一無二の「あぶデカ」ワールドの集大成。村川、柏原も相当な手応えを感じている。

村川「やりたかったのにやれなかったというものがないという満足感はほかにも増してあったな。自分の作品は子どもなので、抱きしめたくなるような作品になったし、今回は、お客さんに見てもらうために仕事をしてきたんだって喜びが本当にあるなって感じました」

柏原「ホッとしたのもひとつだし、なんとなく寂しいのもひとつ。まあ、この4人のキャラクターがきっちり旅立っていくというか、ちゃんとケリはつけられたかなという気はしています」

仙元はクランクアップ時、黒澤から「ご苦労さん」と声をかけられ涙をこぼしたという。その万感の思いを観客動員につなげたいと言葉に力を込める。

「俳優さんたちが頑張ってきた過程があるわけだけれど、それを支えてくれるファンがすごいと、今回初めて思った。だから、大勢の人に見てほしい。年寄りの監督とカメラマンが中心になって作った映画じゃないっていう、画面からはみ出すようなエネルギーを感じてくれりゃあ、ね」

シリーズの映画6作の観客動員が600万人を超える「あぶない刑事」伝説の最終章。否、「さらば あぶない刑事」を序章として新たな伝説が生まれていくのだ。(敬称略)


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