E・クストリッツァに次ぐ新世代監督が描いたセルビアの“今”「バーバリアンズ」公開
2015年11月7日 10:00
[映画.com ニュース]セルビアで生きる若者たちを33歳の新鋭監督がリアルに描いた映画「バーバリアンズ セルビアの若きまなざし」が、2016年1月公開する。このほど、ポスター画像と予告編がお披露目された。
旧ユーゴスラビアの政治・経済の中心地であり、ユーゴスラビア紛争・コソボ紛争を経て、経済低迷など今なお混とんが続くセルビア。本作は、そんな現代のセルビアで生きる若者の貧しさ、葛藤、鬱屈した思いを本作が長編映画デビュー作となるイバン・イキッチ監督がリアルに描き、世界に共通する現代社会の閉塞感をあぶり出す。
コソボ紛争中のセルビアで多感な時期を過ごしたイキッチ監督は、「自分たちのような“忘れられた世代”の憤りを描きたい」との思いで脚本を執筆。生き生きとしたキャラクターを求めて、演技経験のない若者をキャスティングした。実際に作品の舞台ともなった小さな街で落ちこぼれグループの不良たちをスカウトし、ドキュメンタリーと見まごうかのようなリアリティある映像で苦悩する若者の姿を繊細に描き出し、世界の映画祭で賞賛された。
「バーバリアンズ セルビアの若きまなざし」は2016年1月、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。