綾野剛、人手不足の産婦人科医に熱いエール「とにかく寄り添い続ける」
2015年10月8日 13:55
[映画.com ニュース] 綾野剛が連続ドラマ単独初主演を果たした「コウノドリ」の完成披露試写会が10月7日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、綾野をはじめ共演の松岡茉優、吉田羊、星野源、大森南朋が舞台挨拶に立った。
「モーニング」(講談社刊)で連載中の鈴ノ木ユウ氏による人気漫画を原作に、産婦人科、新生児科、小児科、救命救急などのチーム医療の実態を描くヒューマン医療ドラマ。実践的な知識を習得し、医療現場での指導を受け撮影に臨んだという登壇陣は、一様に妊娠・出産への認識を改めたことを明かした。
綾野は、心優しき産婦人科医でありながら、天才ピアニストとしての顔も持つ鴻鳥サクラを熱演。役作りを経て「お子さんと一緒にいるお母さんや妊婦さんを見ると、『大丈夫かな、歩道のほうに歩きすぎじゃないかな』と必要以上に気になってしまいます」と明かし、「友人にも妊婦さんがいて、『どういう生活を送っているの?』とか、検診のようにしてしまいます。『安産は結果論だし、安定期は胎盤が安定する時期ということで、決して安全な時期ではないよ』とか言ってしまうんです」と語った。
この日は医療従事者限定の試写会だっただけに、産婦人科を進路のひとつと考えている観客から「産婦人科の良さを教えてください」との質問が寄せられた。綾野は「僕たち(産婦人科の人々)が決して忘れてはいけないのは、とにかく寄り添い続ける、一緒に呼吸をするということ。限りなく日常に近い奇跡(妊娠・出産)や、泣いて生まれてくる赤ちゃんを、笑って迎えたいという気持ちが強くなりました」と“命が生まれる現場”の喜びを熱弁。さらに「進路で悩まれているのであれば、産婦人科や周産期医療は、まだまだ人が足りていないので、ぜひお願いします」とエールを送ると、約250人の医療従事者たちから称賛の拍手が上がっていた。
一方で、サクラとともに奮闘する研修医役の松岡は、「私は平成7年の2月生まれで、同年の4月までは風疹(三日はしか)の予防接種を受けていない年なんです」といい、「私の年までのほとんどの皆が受けていないと思うと本当に恐ろしくて、そういった話も盛り込まれていく予定です。いろんな検査を受けることによって、妊娠へのリスクを減らせることを伝えたい」と力強く訴える。サクラの同期で良きライバル役の星野も、「電車の中や映画館で、小さいお子さんが泣いていたりすると、ものすごく嬉しくなります。嬉しくて泣けてくるんです」としみじみ話し、「『(赤ちゃんが)こんなに泣けて良かった、元気に生まれて良かった』。このドラマを見て、そう思う男性がもっと増えてほしい」と呼びかけていた。
TBS系ドラマ「コウノドリ」は、10月16日から同局で午後10時放送開始。
フォトギャラリー
関連ニュース
「CHANEL and Cinema TOKYO LIGHTS」ティルダ・スウィントンが語る、“つながり”の重要性とフィルムメイカーとしてのキャリア
2024年12月30日 16:30