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「法の華三法行」元代表・福永法源氏、波乱の半生描く「塀の中の神様」で俳優デビュー

2015年9月18日 16:05

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島田陽子、高橋伴明監督、福永法源氏
島田陽子、高橋伴明監督、福永法源氏

[映画.com ニュース] 宗教団体「法の華三法行」の元代表で、詐欺罪で懲役15年の刑に服した福永法源氏の半生を、高橋伴明監督がドキュメンタリー映像を交えて描く「乱よ、来たれ!」(仮題)の製作発表が9月18日、都内のスタジオで行われた。

詐欺罪としては異例の長期刑になったことに興味を抱いた藤原慎二プロデューサーが、リサーチを進める中で福永氏の波乱万丈の人生、それを支えた母・房子さんの存在に感化され企画。相談を受けた高橋監督も、「1万を超える人たちが、法源さんを信じてついていこうとした。そのパワーはどうやって育まれたのかに興味を持った。その中で母親の存在が際立って重要な役割を担っている」と賛同し、脚本を執筆した。

福永氏は、「15年も刑務所にいた人間が映画になるのか驚いた。法の華のPR映画だったらごめんこうむろうと思ったが、本名の福永輝義がどういう人間なのかを描くということでお願いした」と了承。本人役で俳優デビューも決まり、この日も刑務所の通路を歩くシーンを撮影し、「緊張、緊張で頭の中は真っ白。何も分からないので、監督の言う通りに表現させていただいた」と話した。2014年3月の出所後は消息が明らかにされていないが、「今日は映画の会見なので、そのことのみお話する。悪しからず」と多くは語らなかった。

壮年期の福永氏を演じるのは松田優で、「熱、思いのある脚本と、伴明監督とできる喜びがある。命懸けでいい作品になるよう、少しでもお役に立てるようにやります」と気合い十分。房子さん役で34~86歳を演じる島田陽子も、「伴明監督を昔から尊敬していて、機会があればご一緒したかった。陰影のある難しい役で不安もありますが、監督にすべてをゆだねて頑張りたい」と決意をにじませた。

これまでも連合赤軍を扱った「光の雨」、「BOX 袴田事件 命とは」など社会派のテーマに切り込んできた高橋監督。「これまでも犯人であろうとされる側の視点で作ってきたが、今回もその姿勢は全く変わらない。すべては描けないので、足りない部分は法源さん自身に語ってもらう構成になっていくはず。見た方が判断する映画になるでしょう」と腕を撫していた。

また、会見冒頭で正式タイトルが「塀の中の神様」に決まったことを発表。撮影は今月15日から始まっており、10月中にクランクアップ予定。来年4月の公開を予定している。

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