全編手話で演じたフランス女優、観客と日本手話で会話し大感激!
2015年6月27日 12:30

[映画.com ニュース] フランスで観客動員700万人を超える大ヒットを記録した映画「エール!」が6月26日、フランス映画祭2015のオープニング作品として東京・有楽町朝日ホールで上映され、主人公を演じた歌手で女優のルアンヌ・エメラとエリック・ラルティゴ監督がティーチインに出席した。
自分以外の家族全員が聴覚障害者という家庭で育った女子高生を演じたエメラは、会場内に聴覚障害を持つ観客がいることを知ると、「フランス手話は日本手話と大きく違いましたでしょうか? ご理解できましたか?」と質問。観客から「素晴らしくて泣きました。全て理解できました」と手話で返答があると、それを理解したエメラは大感激の様子を見せ、会場からは大きな拍手が沸きおこった。
ラルティゴ監督も手話で感謝を表し、「聴覚障害者の方たちのコミュニケーションは素晴らしくて、フランスの聴覚障害者の方が、『日本手話と多少違うけど、ある程度は理解できる』と言っていました。私たちが日本語を覚えるには15年くらいかかってしまいます。手話という言語があるおかげで外国に来てもすぐコミュニケーションが取れるのは素晴らしい」と感慨深げに語っていた。
エメラは、フランスの人気オーディション番組に出場したことがきっかけで歌手デビュー。今作が銀幕デビュー作となり、フランスのアカデミー賞といわれるセザール賞と、ゴールデン・グローブ賞に相当するリュミエール賞で最優秀新人女優賞に輝いている。「カメラテストは最悪だったし、なぜここにいるのか今もわからない」というエメラに、ラルティゴ監督は「確かにひどかった(笑)」と同調。しかし、「化学反応だと思います。無意識に彼女だと思ったのです。彼女は瑞々しくて素晴らしい歌手です」と若い才能を絶賛していた。
女子高生のポーラは、手話で一家の通訳をする生活を送っている。ある日、ポーラの歌の才能を見出した音楽教師がパリの音楽学校のオーディションを受けることを勧めるが、歌声を聴けない家族はその才能を信じられず大反対。夢を諦めかけたポーラだったが、懸命に歌う姿が家族の心を動かしてく。
フランス映画祭2015は6月29日まで開催。「エール!」は10月31日から全国公開される。
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